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東京大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

aを実数とする。座標平面において,次の連立不等式の表す領域の面積をS(a)とする。{y12x2+2,yx2+a,1x1a2a<2の範囲を動くとき,S(a)の最大値を求めよ。

難易度5/ 10計算量6/ 10目安18

積分関数方程式・不等式 絶対値の処理、場合分け、面積計算微分による最大最小

方針

上下の差 2x22x2+a が正になる部分を積分する。式は偶関数なので x0 で考えて2倍する。場合分けは,x2+a の符号が [1,1] 全体で負になる 2a<1,途中で変わる 1a<0,常に正で高さも全区間で正の 0a1/2,高さが途中で0になる 1/2<a<2 に分ける。各区間で S(a) を出し,微分または単調性で最大を比較する。

解答

上側の曲線は y=12x2+2 であり,下側は y=x2+a である。したがって,固定した x に対する縦の長さは 2x22x2+a である。ただし,この値が負ならその x では領域は存在しない。式は x の偶関数なので,x0 で計算して2倍する。

1. 2a<1 の場合
このとき 0x1 では x2+a<0 である。よって x2+a=(x2+a) であり,縦の長さは 2x22+x2+a=2+a+x22 である。これは 2a<1 で非負であるから,S(a)=201(2+a+x22)dx=2(2+a+16)=133+2aである。この区間では a について増加し,値は 13S(a)<73 である。

2. 1a<0 の場合
このとき x2+ax=a で符号を変える。0xa では x2+a0ax1 では x2+a0 である。したがってS(a)=20a(2+a+x22)dx+2a1(2a3x22)dx.ここで u=a とおくと,u2=a であり,計算するとS(a)=2{(2+a)u+u36}+2{(2a)(1u)12(1u3)}=32a83(a)3/2である。

微分すると S(a)=2+4a である。したがって S(a)>0(1a<14),S(a)<0(14<a<0) となるので,この区間での最大は a=14 のときである。その値はS(14)=3+128318=7213=196である。

3. 0a12 の場合
このとき x2+a0 であり,さらに 0x1 で縦の長さ 2a3x22 は非負である。よってS(a)=201(2a3x22)dx=2(2a12)=32aである。この区間での最大は a=0 のときで,値は 3 である。

4. 12<a<2 の場合
このとき x2+a0 であるが,縦の長さ 2a3x22x が大きいところで負になる。正である範囲は 2a3x22>0 すなわち 0x<42a3 である。したがってS(a)=20(42a)/3(2a3x22)dx=2(42a3)3/2である。この式は a が増えると減少し,a>1/2 では S(a)<2 である。

最大値を与える a=1/4 での2曲線と 1x1 の位置関係は次のようになる。

以上を比較すると,各場合の最大候補は 73,196,3,2 の範囲に収まる。最大は 196 であり,これは a=1/4 のときに実現する。よって求める最大値は 196 である。

総評

難度5,計算量6。想定時間は18分前後。絶対値の符号変化と,縦の長さが正である範囲の両方を管理する必要がある。特に 1a<0 では x=a で積分を分けるため,計算を急ぐと (a)3/2 の係数を落としやすい。最大値は見た目に自然な a=0 ではなく a=1/4 で出るので,区間ごとの単調性を比較まで書き切ることが得点上重要である。 最大時の上下関係も図で検証し、積分区間の取り違えを防いでいる。

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出典: 東京大学 2025年度 第2次学力試験 数学(文系)公式問題(大学公式の問題PDF(10ページ))。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。