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東京大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

座標空間内に3点A(1,0,0)B(0,1,0)C(0,0,1)をとり,
Dを線分ACの中点とする。
三角形ABDの周および内部をx軸のまわりに1回転させて得られる立体の体積を求めよ。

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

積分図形と方程式 座標設定体積計算、場合分け、計算整理

方針

xを固定し,三角形ABDと平面x=一定の交わりをyz平面内の線分として見る。この線分をx軸のまわりに回転すると,断面は中心が原点の円板または輪になるため,線分上の点のy2+z2の最大値と最小値を求めればよい。0x1/2では断面端点がABBD上,1/2x1ではABAD上にある。線分はいずれもy+z=1x上にあり,原点からの垂線の足が線分内に入るかどうかがx=1/3で変わる。断面積を区間ごとに積分する。

解答

Dは線分ACの中点であるから D(12,0,12) である。三角形ABDを,平面x=一定で切った断面を考える。

1. 0x12の場合。
この範囲では,断面線分の一方の端点は辺AB上にあり,そのyz座標は (y,z)=(1x,0) である。もう一方の端点は辺BD上にあり,B(0,1,0)からD(12,0,12)へ向かう比を用いると (y,z)=(12x,x) である。どちらの点も y+z=1x 上にある。

この線分をx軸のまわりに回転させると,断面積は π{R2r2} の形になる。ここでR2は線分上のy2+z2の最大値,r2は最小値である。

最大値は端点(1x,0)でとる。実際,もう一方の端点での値は (12x)2+x2 であり,(1x)2{(12x)2+x2}=2x4x2=2x(12x)0 だからである。よって R2=(1x)2 である。

最小値は,直線y+z=1x上で原点に最も近い点を考える。垂線の足は (1x2,1x2) である。この点が断面線分上にあるには,z座標が0からxまでの間にあればよいので 1x2x すなわち x13 が必要十分である。

したがって,0x13では最小値は端点(12x,x)でとり,r2=(12x)2+x2 である。一方,13x12では垂線の足で最小値をとり,r2=2(1x2)2=(1x)22 である。

2. 12x1の場合。
この範囲では,断面線分の端点は辺AB上の (y,z)=(1x,0) と,辺AD上の (y,z)=(0,1x) である。やはり線分はy+z=1x上にあり,両端点の原点からの距離は等しい。よって R2=(1x)2 である。また垂線の足 (1x2,1x2) はこの線分上にあるので,r2=(1x)22 である。

以上より,求める体積VV=π01/3[(1x)2{(12x)2+x2}]dx+π1/31[(1x)2(1x)22]dxである。第1の被積分関数は (1x)2{(12x)2+x2}=2x4x2 であるから,V=π01/3(2x4x2)dx+π21/31(1x)2dx=π[x243x3]01/3+π2[(1x)33]1/31=π(19481)+π2881=π581+π481=π9である。

例えば x=2/5 の断面を yz 平面で見ると,外半径と内半径は次の図のように決まる。

x1/3 では垂線の足 H が線分上に入るため,端点までの距離ではなく OH が内半径になる。この切り替わりが積分区間を分ける理由である。

総評

三角形を x 一定の平面で切り,断面線分を x 軸回転してできる円環の面積を積分する問題。難度7,計算量7,想定時間30分。線分上の y2+z2 の最大・最小が外半径・内半径となる。垂線の足が線分内に入る x=1/3 が本質的な区切りである。

【出典確認】 東京大学公式「令和6年度前期日程第2次学力試験・理科数学」PDF第12ページを原寸画像で照合し,A,B,C の座標,DAC の中点,三角形 ABD の周と内部を回転することを確認した。公式解答・採点講評は公表されていない。

【独立検算】 3区間 0x1/3,1/3x1/2,1/2x1 で断面線分の端点と原点からの距離を再計算した。被積分関数を有理数係数で厳密積分し,第1項 5π/81,第2項 4π/81,合計 π/9 を確認した。

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出典: 東京大学 令和6年度前期日程 第2次学力試験 理科数学(公式問題PDF)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。