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横浜国立大学 2018年度 前期理系数学 第3問

α を複素数とする。zα をみたす複素数 z に対して、w=z+2αz+α と定める。z1=1 をみたすようなすべての z に対して、w1=1 が成り立つ。次の問いに答えよ。

(1) α を求めよ。

(2) w=z をみたす z を求めよ。

(3) z0=1+i とし、zz0 かつ zα とする。複素数平面上の3点 A(z0),P(z),Q(w) を考える。直線 AP と直線 AQ が垂直に交わるような点 P の全体が表す図形を、複素数平面上に図示せよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

複素数平面図形と方程式 複素数の極形式、実部虚部比較、軌跡図形的解釈

方針

(1)w1=α/(z+α) と変形し、円 z1=1 上のすべての点が同じ円 z+α=α 上にある条件を使う。(3) は u=z1 とおき、内積条件を複素数の実部で表して軌跡を出す。

解答

(1) w1=z+2αz+α1=αz+αである。したがって w1=1z+α=αを意味する。これは中心 α、半径 α の円である。この円が z1=1 上のすべての点を含むためには、2つの円が一致しなければならない。よってα=1,α=1であり、α=1 である。

(2)
α=1 よりw=z2z1である。w=z とするとz2z1=zであり、z1 のもとでz22z+2=0を得る。したがってz=1+i,1iである。

(3)
u=z1 とおくと、u0,i であり、z0=1+iu=i に対応する。またw1=1uである。u=x+yi (x,y は実数) とおく。APAQ が垂直である条件はRe{(ui)(1ui)}=0である。x2+y20 に注意して整理するとy{2y1x2y2}=0すなわちy=0またはx2+(y1)2=0である。後者は u=i、すなわち z=z0 であり除かれる。よって y=0 である。

したがって点 P の全体は実軸である。ただし u=0、すなわち z=1zα に反するので除く。よって、図形は複素数平面の実軸から点 1 を除いたものである。

別解

解法2

方針

(1)w1=α/z+α が表す2つの円の一致から決める。(3)は u=z1=x+yi とおき、点 A,P,Q を実座標で表して内積を直接計算し、除外点を最後に戻す。

解答

(1) w1=αz+αだから、z1=1 上のすべての z に対してz+α=αが成り立つ。左辺の条件が表す円は中心 α、半径 α であり、中心 1、半径 1 の円と一致する。よってα=1,α=1からα=1.(2)w=z2z1なので、w=zz22z+2=0.したがってz=1+i,z=1i.(3)u=z1=x+yi,r2=x2+y2とおく。zα=1 より r2>0 である。またw1=1u=xyir2.したがって、実座標でA=(1,1),P=(1+x,y),Q=(1xr2,yr2).よってAP=(x,y1),AQ=(xr2,yr21).垂直条件は内積が 0 であることだから、両辺に r2 を掛けて0=x2+(y1)(yr2)=y(2y1r2)=y{x2+(y1)2}.zz0=1+i より (x,y)(0,1) なのでx2+(y1)2>0.したがってy=0.これは z が実軸上にあることを意味する。ただし u0 だから z=1 は除く。

よって求める図形は、複素数平面の実軸から点 1 を除いたものである。

総評

難度6、計算量6。想定時間は20分程度。(1) は円が全体として一致することを読み取る問題で、(3) は垂直条件を内積の形で正確に式にする必要がある。除外点 z=1z=z0 の扱いを最後に確認することが採点上重要である。別解では複素数の実部計算を平面ベクトルの成分計算へ翻訳し、軌跡と除外点を図でも明示した。

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出典: 横浜国立大学 2018年度 前期 理系数学 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。