Evolton

横浜国立大学 2019年度 前期理系数学 第3問

nを3以上の整数とする。1個のさいころをn回投げたときに,出た目を大きい順に並べたものをX1,X2,,Xn(X1X2Xn)とする。たとえば,1個のさいころを5回投げて,出た目が順に4,5,3,4,2であったとすると,X1=5,X2=4,X3=4,X4=3,X5=2となる。1個のさいころをn回投げたとき,次の事象が起こる確率をそれぞれ求めよ。

(1) Xn=2

(2) X2=6

(3) X2=6かつXn=2

難易度5/ 10計算量5/ 10目安14

確率場合の数 余事象、数え上げ、場合分け

方針

出目列は順序つきで 6n 通りとする。(1) は最小値が2,すなわち全て2以上かつ少なくとも1回は2。(2) は6が少なくとも2回出ること。(3) は全て2以上,少なくとも1回は2,かつ6が少なくとも2回出ることを,まず2以上の5種類で数え,そこから2が出ない場合を引く。

解答

(1)
Xn=2 は,すべての出目が2以上で,かつ少なくとも1回は2が出ることと同値である。したがって有利な出方は 5n4n 通りであり,Pr(Xn=2)=5n4n6n.(2)
X2=6 は,6の出る回数が2回以上であることと同値である。6が0回または1回の列を除くと,有利な出方は6n5nn5n1通りである。よってPr(X2=6)=6n5nn5n16n.(3)
まず,すべての出目が2以上で,かつ6が2回以上出る出方は5n4nn4n1通りである。このうち2が一度も出ないものは4n3nn3n1通りである。したがって有利な出方は5n4nn4n1(4n3nn3n1)=5n24n+3nn4n1+n3n1通りである。よってPr(X2=6, Xn=2)=5n24n+3nn4n1+n3n16n.

別解

解法2

方針

6の出た回数を j と固定して二項係数で数える。(3)では、残りの nj 回が 2,3,4,5 から選ばれ、少なくとも1回は2になる列を数える。

解答

(1)
最小値が2であるためには、出目がすべて 2,3,4,5,6 に入り、そこから2を使わない列を除けばよい。したがってPr(Xn=2)=5n4n6n.(2)
6の出る回数を j とする。j2 のとき、6の位置を選んだ後の各位置には5通りあるのでPr(X2=6)=16nj=2nnCj5nj.二項定理からj=2nnCj5nj=6n5nn5n1であり、解法1と同じ式を得る。

(3)
6が j 回出たとする。残りの nj 回は 2,3,4,5 の4種類から選び、少なくとも1回は2が必要だから、その列は4nj3nj通りである。よって有利な列の総数はj=2nnCj(4nj3nj).(1)二項定理でそれぞれの和を整理するとj=2nnCj4nj=5n4nn4n1,j=2nnCj3nj=4n3nn3n1.したがって(1)を引き算してPr(X2=6, Xn=2)=5n24n+3nn4n1+n3n16n.

総評

難度5,計算量5。想定時間は14分程度。Xn=2 は最小値、X2=6 は6が少なくとも2回という意味である。余事象による一括計数と、6の回数を固定する二項係数の和が相互検算になる。(3)では「全て2以上」「2を少なくとも1回」「6を少なくとも2回」の三条件を一度に扱うため、何を除いた式かを各段階で言葉にするのが安全である。

冊子PDFで見る横国の確率の問題で問題集を作る

出典: 横浜国立大学 2019年度 前期 数学 第5問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。