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横浜国立大学 2020年度 前期文系数学 第2問

中身の見えない2つの箱 A,B がある。箱 A には白玉と赤玉がそれぞれ2個ずつ入っており、箱 B には白玉1個だけが入っている。n を正の整数として、次の操作 () を考える。

() はじめに箱 A の中身をよくかきまぜ、箱 A から玉を2個取り出し、色を確認しないで箱 B に2個とも入れる。次に「箱 B の中身をよくかきまぜ、箱 B から玉を1個取り出し、色を確認した後、箱 B に戻す」という作業を n 回繰り返す。

操作 () を一度行ったとき、箱 B から取り出した玉が n 回ともすべて白玉である確率を pn とする。また、その n 回がすべて白玉であったという条件のもとで、はじめに箱 A から取り出した玉が2個とも白玉である条件付き確率を qn とする。

(1) p2,q2 を求めよ。

(2) pn,qn を求めよ。

(3) qn>12を満たす最小の n を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

確率 条件付き確率、場合分け、状態分類

方針

A から移した2個の色を「白白・白赤・赤赤」の3状態に分ける。各状態の確率と、その状態で n 回とも白を引く確率を掛けて足し、条件付き確率は同時確率を pn で割る。

解答

(1)

A から取り出す2個の色と、その後の箱 B の状態を整理すると移した色確率箱 B の白玉数n 回とも白の確率白白1631白赤462(23)n赤赤161(13)nとなる。したがってp2=16+46(23)2+16(13)2=1327.また「最初が白白、かつ2回とも白」の確率は 1/6 なのでq2=161327=926.(2)

同じ表からpn=16+46(23)n+16(13)n=3n+2n+2+163n.またqn=16pn=3n3n+2n+2+1.(3)

条件は3n>2n+2+1.n=1,2,3 では成り立たず、n=4 では34=81>65=26+1.さらにhn=3n2n+21とおけばhn+1=3hn+2n+2+2.したがって hn>0 となった後は正のままである。よって最小の n4である。

別解

解法2(事後確率の重みを直接比較する)

方針

3状態の事前確率と「すべて白」という観測の尤度を掛け、観測後の重みを比で並べる。正規化前の重みだけで qn が求まり、同じ重みの総和から pn も復元できる。

解答

(1)

最初に移した色をH2=白白,H1=白赤,H0=赤赤とする。それぞれの事前確率の比はP(H2):P(H1):P(H0)=1:4:1.n 回とも白」という観測を Wn とするとP(WnH2)=1,P(WnH1)=(23)n,P(WnH0)=(13)n.したがって観測後の正規化前の重みは1,4(23)n,(13)n.n=2 のとき、正規化前の重みは1,169,19だからq2=926.また全確率からp2=1327.(2)

一般の n について、上の重みからqn=11+4(23)n+(13)n=3n3n+2n+2+1.またpn=16{1+4(23)n+(13)n}=3n+2n+2+163n.(3)

qn>1/23n>2n+2+1と同値である。解法1の hn の関係から、最小の n4である。

総評

難度5、目安時間15分。繰り返し抽出は復元抽出なので、最初に移した2個の色が決まれば各回の白確率は一定である。全確率の方法と事後重みの方法は同じ3状態を異なる順序で整理している。(3)は n=4 の確認だけでなく、それ以後も不等式が保たれる理由まで示す。

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出典: 横浜国立大学 2020年度 前期日程 数学 共通問題(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。