方針
重なりに必要な (n+1)(n+2)≦2n+2 を数学的帰納法で示す。2線分の左右の端点を順に並べて共通部分を確定し、望遠和と等比級数で長さの総和を求める。
解答
(1) まず(n+1)(n+2)≦2n+2を示す。n=1 では 6≦8 である。ある n で成り立つと仮定すると、n≧1 より n+3≦2(n+1) だから(n+2)(n+3)≦2(n+1)(n+2)≦2n+3.よって帰納法により主張が成り立つ。
したがってAn=[2n+21,n(n+1)1],An+1=[2n+31,(n+1)(n+2)1].左端については An+1 の方が左にあり、右端については An+1 の方が左にある。さらに先の不等式から2n+21≦(n+1)(n+2)1だから、両線分は必ず交わる。
端点の並びと共通部分は次の通りである。
(2) 共通部分はAn∩An+1=[2n+21,(n+1)(n+2)1]だからdn=(n+1)(n+2)1−2n+21.第1の級数は望遠和によって 1/2、第2の級数は初項 1/8、公比 1/2 の等比級数だから 1/4 である。よってn=1∑∞dn=21−41=41.
別解
解法2(二項定理で重なりを保証する)
方針
端点比較の核心となる不等式を二項展開の2項から示す。共通部分の長さを有限和まで計算し、その極限を取ることで無限和を求める。
解答
(1) n=1,2 では6≦8,12≦16である。n≧3 では二項定理より2n+2=k=0∑n+2n+2Ck≧n+2C2+n+2Cn=(n+1)(n+2).したがって、すべての自然数 n で2n+21≦(n+1)(n+2)1が成り立つ。
また2n+31<2n+21,(n+1)(n+2)1<n(n+1)1.よって両線分の共通部分は[2n+21,(n+1)(n+2)1]であり、特に空でない。
(2) N までの和を先に計算するとn=1∑Ndn=n=1∑N(n+11−n+21)−n=1∑N2n+21=(21−N+21)−41(1−2N1).N を限りなく大きくすればn=1∑∞dn=41.
総評
難度6、計算量5、目安21分。線分名だけで考えず、4つの端点の順序を不等式で確定することが要点である。核心の評価を帰納法と二項定理の2通りで示し、共通部分の長さは望遠和と等比級数、または有限部分和の極限で確認した。
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出典: 北海道大学 1981年度 前期 理系 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。