方針
(1) は を「 が同じ向きに移る」という形で表すと、積について閉じていることが短く示せる。(2) は を満たす非零ベクトルの方向をすべて求める問題である。まず が必ず1つの方向を与える。残りについては の成分条件を使い、可能な が と に限られることを示す。最後に単位ベクトルへ正規化し、 のとき2つの表示が重なることを明記する。
解答
(1) とおく。 であることは、ある実数 により と書けることと同値である。 ならだから である。
(2) である。まずより、, を得る。
全解性を確認する。 が非零解をもつにはである。したがって または に限られる。前者では であり、 または だから となる。後者では だから、方向は である。実際、 を用いるとよって求める組はただし のときは2つの表示が同じ組を与えるので、重複は1回だけ数える。
別解
解法2(方向成分の因数分解)
方針
(1) はベクトル の像で閉性を示す。(2)は と が平行である条件を1本の積に因数分解し、可能な2方向を直接取り出す。
解答
(1)
とする。 であることは、ある実数 によりと書けることと同値である。、 ならよって である。
(2)
である。 とし、 が と平行である条件を成分で表すと を代入して整理するとしたがって方向は または である。
前者から後者の方向は だから のときは2方向が一致するため、同じ組は1回だけ数える。
総評
行列集合の積に関する閉性と、特別な2方向を求める問題。目安27分。原問題が行列を明示するため行列を使用した。重解 のとき同じ組を重複して数えないことまで確認した。