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北海道大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

関数y=e3xsin(3x+π6)について、次の問いに答えよ。

(1) 任意の整数 n に対し、この関数は開区間(2(n1)π3,2nπ3)で極大値および極小値をそれぞれ1回ずつとることを示せ。

(2) この区間での極大値を yn とするとき、n=1ynを求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安30

微分三角関数数列 微分による最大最小三角比の利用和の計算

方針

微分して y=0 を三角方程式に直す。臨界点は x=π/18+kπ/3 と等間隔に並ぶので、指定された長さ 2π/3 の各区間には2個ずつ入る。極大・極小の判定は、y の符号変化または臨界点での正弦の符号で行う。(2) は極大になる偶数番号の臨界点だけを取り出し、指数部分が等比数列になることから無限和を求める。

解答

(1) y=e3xsin(3x+π6) とおく。微分するとy=e3x{3cos(3x+π6)3sin(3x+π6)}である。ここで e3x>0 なので、y=03cos(3x+π6)3sin(3x+π6)=0と同値である。すなわち tan(3x+π6)=3 であるから 3x+π6=π3+kπ(k は整数) となる。したがって臨界点は x=π18+kπ3 である。

指定された区間を In=(2(n1)3π,2n3π) と書く。x=π/18+kπ/3In に入る条件は 2(n1)3π<π18+kπ3<2n3π である。3/π を掛けると 2n2<16+k<2n となるから、この範囲に入る整数 kk=2n2,k=2n1 の2つだけである。

さらに y=23e3xcos(3x+π3) とも書ける。k=2n2 の臨界点では 3x+π/3=π/2+(2n2)π となり、y は正から負へ変わるので極大である。k=2n1 の臨界点では 3x+π/3=π/2+(2n1)π となり、y は負から正へ変わるので極小である。したがって各区間 In で極大値および極小値をそれぞれ1回ずつとる。

(2)
(1) より、In で極大となるのは k=2n2 に対応する臨界点である。その x 座標は xn=π18+(2n2)π3 である。このとき 3xn+π6=π3+(2n2)π なので sin(3xn+π6)=32 である。したがって極大値 ynyn=32exp{3(π18+(2n2)π3)}である。

これは初項 y1=32exp(3π18) 公比 exp(23π3) の等比数列である。公比は 0 より大きく 1 より小さいので、無限和はn=1yn=32exp(3π18)1exp(23π3)である。すなわち3exp(3π18)2{1exp(23π3)}である。

別解

解法2(区間ごとの相似)

方針

長さ 2π/3 だけ平行移動すると正の一定倍になることを利用し、最初の区間だけを調べる。各区間の極大値が等比数列になることも同時に示す。

解答

(1) q=exp(23π3)と置くとy(x+2π3)=qy(x).q>0 なので、各区間のグラフは最初の区間 (0,2π/3) のグラフを横へ移し、正の倍率で縦に縮小したものである。

この最初の区間ではy=23e3xcos(3x+π3).したがって停留点はx=π18,x=7π18の2点だけである。余弦の符号から前者で正から負、後者で負から正へ変わるので、極大・極小を1回ずつとる。正の倍率による相似から、すべての整数 n の指定区間でも同じである。

(2)
最初の極大値はy1=32exp(3π18).区間を1つ進むごとに極大値は q 倍されるのでyn=y1qn1.よってn=1yn=3exp(3π/18)2{1exp(23π/3)}.

総評

減衰振動の極値と等比級数を結ぶ問題。目安30分。全臨界点を並べる方法と、区間ごとの正の相似を使う方法の双方で極大・極小の一意性を示した。公比が正で1未満であることも明記した。

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出典: 北海道大学 1982年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。