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北海道大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

曲線y=12sinxx軸上に中心をもつ円Cが,
A(a,12sina)において
同一の直線に接しているものとする.
ただし,0<a<π2とする.

(1)Cの中心のx座標をaで表せ.

(2) 曲線y=12sinxは,
Aを除いては円Cの外にあることを示せ.

(3)Pが曲線y=12sinxの上を動くとき,
Pと円Cの中心との距離の2乗の最小値をaで表せ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安35

三角関数微分図形と方程式 接線・法線微分による最大最小不等式評価

方針

円の中心を (h,0) と置き、点 A で曲線と円の接線の傾きが一致する条件から h を求める。曲線上の点 (x,sinx/2) と中心との距離の2乗を D(x) とおけば、(2)は D(x)x=a でただ1つの最小値を取ることを示す問題になる。D(x)=2(xa)+sinxcosxsinacosa を、増加関数 2x+sinxcosx の差として見て符号を決める。(3)は最小値 D(a) を計算する。

解答

(1)
C の中心を (h,0) とおく。点 A(a,12sina) における曲線の接線の傾きは 12cosa である。

一方、円の半径 CA の傾きは (1/2)sinaah であり、円の接線は半径に垂直であるから、円の接線の傾きは ah(1/2)sina である。2つの接線が一致するので ah(1/2)sina=12cosa である。整理すると 2(ah)=sinacosa であり、h=a+12sinacosa となる。

(2)
曲線上の点 (x,12sinx) と中心 (h,0) との距離の2乗を D(x)=(xh)2+12sin2x とおく。円の半径の2乗は D(a) である。したがって、点 A 以外の曲線上の点が円の外にあることを示すには、xaD(x)>D(a) を示せばよい。

(1)h=a+(1/2)sinacosa を用いて微分するとD(x)=2(xh)+sinxcosx=2(xa)+sinxcosxsinacosa.ここで ϕ(x)=2x+sinxcosx とおくと D(x)=ϕ(x)ϕ(a) である。また ϕ(x)=2+cos2x1>0 なので、ϕ(x) は増加する。

したがって x<a では D(x)<0x>a では D(x)>0 である。よって D(x)x=a でただ1つの最小値を取る。したがって xa なら D(x)>D(a) であり、曲線は点 A を除いて円 C の外にある。

(3)
(2)より、中心から曲線上の点までの距離の2乗の最小値は D(a) である。 ah=12sinacosa だから、D(a)=(ah)2+12sin2a=14sin2acos2a+12sin2a=14sin2a(2+cos2a).よって求める最小値は 14sin2a(2+cos2a) である。

a=π/4 のときの模式図。曲線と円は A で同じ接線をもつ。

別解

解法2

方針

(1) 接点で半径と接線が垂直である条件を内積で書き、中心を求める。(2) 距離の2乗 D(x) の導関数に現れる g(x)=sinxcosx について、平均値の定理から g(x)g(a)xa を使う。これにより D(x) の符号を評価し、(3) 接点での値を計算する。

解答

(1) 中心を O=(h,0) とする。接点 A における曲線の接ベクトルは(1,12cosa)であり、半径ベクトルはOA=(ah,12sina)である。両者は垂直だから内積は0であり、ah+12sinacosa=0.したがってh=a+12sinacosaである。

(2) 曲線上の点と O との距離の2乗をD(x)=(xh)2+12sin2xとおく。g(x)=sinxcosx とすればD(x)=2(xa)+g(x)g(a).また g(x)=cos2x だから g(x)1 である。平均値の定理よりg(x)g(a)xa.したがって x>a ではD(x)2(xa)xa=xa>0,x<a ではD(x)2(xa)+xa=xa<0.よって D(x)x=a でただ1つの最小値を取る。円 C の半径の2乗は D(a) だから、xa の曲線上の点では中心までの距離が半径より大きい。したがって曲線は A を除いて円の外にある。

(3) ah=12sinacosaよりD(a)=(ah)2+12sin2a=14sin2acos2a+12sin2a=14sin2a(2+cos2a).これが求める距離の2乗の最小値である。

総評

難易度は7、計算量は6程度である。想定時間は30分から40分程度。接線条件では、円の接線が半径に垂直であることから傾きを作るため、符号を誤りやすい。(2)は図形的には「接点で最も近い」ことの証明で、距離の2乗 D(x) を微分して一意な最小を示すのが自然である。D(x)2x+sinxcosx の増加性にまとめると全範囲で符号が分かる。(3)は半径の2乗 D(a) を丁寧に計算すればよい。 2つの解法と解説図を相互に照合し、境界値・定義域・必要十分性・符号も確認した。

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出典: 北海道大学 1984年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。