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北海道大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

数列 x0,x1,x2,,xn,sin3xn+1=sinxn(n=0,1,2,)を満たすとし、an=sinxn (n=0,1,2,) とおく。

(1) anan+1 の間の関係式を求めよ。

(2) Sn=k=1n3k1ak3(n=1,2,3,)とおく。すべての自然数 n に対してSn=3n4an14a0が成り立つことを数学的帰納法で示せ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

三角関数数列論証・証明 数学的帰納法漸化式の変形和の計算

方針

(1) は三倍角公式 sin3t=3sint4sin3tt=xn+1 に用いるだけでよい。得られた関係を添字をずらして 4ak3=3akak1 と書くと,(2) の和の各項が 3k1(3akak1)/4 になり,帰納法で一項ずつ消える形になる。初期値 n=1 と帰納法の継ぎ足しを明示する。

解答

(1) 三倍角の公式より sin3xn+1=3sinxn+14sin3xn+1 である。ここで an=sinxn であり,問題の条件は sin3xn+1=sinxn であるから an=3an+14an+13 を得る。したがって求める関係式は an=3an+14an+13 である。

(2) (1) の式で n=k1 とおくと ak1=3ak4ak3 である。よって 4ak3=3akak1 が成り立つ。

まず n=1 のときを確認する。 S1=a13 であり,上の関係を k=1 に対して用いると a13=3a1a04=34a114a0 となる。これは S1=314a114a0 であり,主張は n=1 で成り立つ。

次に,ある自然数 n について Sn=3n4an14a0 が成り立つと仮定する。このとき Sn+1=Sn+3nan+13 であるから,帰納法の仮定と 4an+13=3an+1an よりSn+1=3n4an14a0+3n3an+1an4=3n+14an+114a0となる。したがって n+1 でも成り立つ。

以上より,数学的帰納法によってすべての自然数 n に対して Sn=3n4an14a0 が成り立つ。

別解

解法2

方針

帰納法の式変形を、常に0になる量を探す形にまとめる。目標式を移項して Rn=4Sn3nan+a0 とおき、三倍角公式から Rn+1Rn=0 を示す。初項が0なら全項0であり、要求された帰納法になる。

解答

(1) 三倍角の公式を xn+1 に用いるとsin3xn+1=3sinxn+14sin3xn+1である。したがってan=3an+14an+13.(1)(2) 目標の等式を移項した形に合わせてRn=4Sn3nan+a0とおく。まず S1=a13 と(1)よりR1=4a133a1+a0=0である。

ある自然数 n について Rn=0 と仮定する。和の定義からSn+1Sn=3nan+13であるからRn+1Rn=43nan+133n+1an+1+3nan=3n(4an+133an+1+an)=0となる。最後の等号には(1)を用いた。したがって Rn+1=Rn=0 である。

以上より数学的帰納法によって Rn=0 がすべての自然数 n で成り立つ。ゆえにSn=3n4an14a0である。

総評

難易度5、計算量4。想定時間12〜18分。三倍角公式を添字 k1 で書き直すと 4ak3=3akak1 となり、和の係数 3k1 とかみ合う。帰納法では初期値と、Sn+1Sn=3nan+13 の両方を明示する。不変量 Rn を置く解法は計算の符号を点検しやすい。問題が数学的帰納法を指定しているため、望遠和だけで終えず帰納段階を書く。

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出典: 北海道大学 1985年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。