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北海道大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

直線 y=xl、放物線 y=x2+1C とする。

(1) l 上の任意の点 P から C に2本の接線が引けることを示せ。

(2) (1)の2本の接線と C で囲まれる部分の面積を S、接点の x 座標を α,β (α<β) とする。Pl 上を動くとき、Sβαの最小値を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

微分積分図形と方程式 接線・法線面積計算微分による最大最小

方針

P(p,p) と置く。放物線 y=x2+1x=u における接線を作り,それが P を通る条件を u の2次方程式にする。判別式が常に正なら2本の接線が引ける。(2) では接点を α,β とし,放物線と接線との差が (xα)2(xβ)2 になることを使って面積を積分する。最後に解の差 βα を判別式から求め,p の二次式として最小化する。

解答

(1)P は直線 l:y=x 上にあるので P=(p,p) とおける。

放物線 C:y=x2+1x=u における接線を求める。導関数は 2x なので,接線は y(u2+1)=2u(xu) すなわち y=2uxu2+1 である。この接線が点 P(p,p) を通る条件は p=2upu2+1 である。整理して u22pu+p1=0 を得る。

この2次方程式の判別式は (2p)24(p1)=4(p2p+1) である。ここで p2p+1=(p12)2+34>0 なので,判別式は常に正である。したがって任意の点 P から C に異なる2本の接線が引ける。

(2) 2つの接点の x 座標を α<β とする。x=α における接線は y=2αxα2+1 であり,放物線との差は (x2+1)(2αxα2+1)=(xα)2 である。同様に,x=β における接線との差は (xβ)2 である。

2本の接線の交点の x 座標は,2αxα2+1=2βxβ2+1 より x=α+β2 である。したがって囲まれる面積 SS=α(α+β)/2(xα)2dx+(α+β)/2β(xβ)2dxである。ここで h=(βα)/2 とおくと,両方の積分はそれぞれ 0ht2dt=h33 に等しい。よってS=213(βα2)3=(βα)312である。

一方,α,β は (1) の2次方程式 u22pu+p1=0 の2つの解である。したがって解の差について (βα)2=(α+β)24αβ を用いると,解と係数の関係から (βα)2=(2p)24(p1)=4(p2p+1) である。

したがってSβα=(βα)212=p2p+13である。これは 13{(p12)2+34} なので,最小は p=1/2 のときであり,最小値は 14 である。

別解

解法2

方針

2接点の中点 m と半差 h を導入し、接点を mh,m+h と対称に置く。接線と放物線の差は接点からの距離の2乗になるので、面積は左右同じ積分になる。解と係数の関係から h2P の座標で表して最小化する。

解答

(1) P=(p,p) とおく。x=u における C の接線はy=2uxu2+1である。これが P を通る条件はu22pu+p1=0.(1)判別式は4(p2p+1)=4{(p12)2+34}>0だから、任意の p に対して異なる2実根があり、2本の接線が引ける。

(2) (1)の2根を α<β としm=α+β2,h=βα2>0とおく。解と係数の関係より m=pαβ=p1 であるからh2=m2αβ=p2p+1.(2)x=α における接線と放物線の縦の差は (xα)2x=β における接線との差は (xβ)2 である。2接線は x=m で交わるのでS=mhm(xm+h)2dx+mm+h(xmh)2dx=20ht2dt=2h33.したがって(2)よりSβα=2h3/32h=h23=p2p+13=13{(p12)2+34}.よって最小値は p=1/2 のときの最小値14である。

総評

難易度6、計算量5。想定時間20〜28分。接点の座標を未知数にすると、点 P=(p,p) を通る条件が2次方程式になる。判別式が常に正であるため『異なる2本』まで示せる。面積では、放物線から接線を引いた差が (xα)2 になることと、2接線の交点が接点の中点に来ることが核心である。積分は独立した表示数式にし、最後に βα>0 を使って割る。

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出典: 北海道大学 1985年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。