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北海道大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

関数f(x)=(logx1)2+2x(logx1)x (x>0)について,次の問に答えよ.
ただし,logxは自然対数とする.

(1) 曲線y=f(x)の接線で傾き1のものは,
ただ1つ存在することを示し,
その方程式y=g(x)を求めよ.

(2) すべてのx>0に対して,
f(x)g(x)が成り立つことを証明せよ.

(3) 曲線y=f(x),接線y=g(x)および直線x=1で囲まれた図形の面積を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

指数・対数微分積分 接線・法線不等式評価面積計算

方針

まず f(x)=1 を解き、傾き1の接線が x=e だけで出ることを示す。次に u=logx1 とおき、f(x)g(x)u2 と、最小値が0になる関数の和に分けて非負性を示す。面積は f(x)g(x) と接点 x=e を確認した上で、x=1 から x=e まで fg を積分する。

解答

(1)
微分するとf(x)=2(logx1)x+2logx1である。したがって f(x)=12(logx1)(1x+1)=0と同値である。x>0 では 1/x+1>0 だから、ただ1つ x=e を得る。このとき f(e)=e なのでg(x)=x2eである。

(2)
u=logx1 とおくと x=eu+1 でありf(x)g(x)=u2+2e{(u1)eu+1}.ϕ(u)=(u1)eu+1 とおけばϕ(u)=ueu.よって ϕu=0 で最小値 ϕ(0)=0 をとる。u20 でもあるから、すべての x>0f(x)g(x)が成り立つ。

(3)
接点は x=e であり、(2)より求める面積はS=1e{f(x)g(x)}dxである。原始関数を整理するとS=[x{(logx)24logx+5}+x2logx52x2+2ex]1e=e252.

別解

解法2:差の増減から接線が下側にあることを示す

方針

接線の傾き条件を整理すると f(x)1logx1 と同符号になる。(2)では h(x)=f(x)g(x) とおき、h の符号から接点 x=e で全体の最小値0をとることを示す。(3)は積分を3つに分け、それぞれ部分積分して端点値を計算する。

解答

(1) f(x)1=2(logx1)(1+1x).x>0 では第2因子が正だから、f(x)=1 となるのは logx=1、すなわち x=e だけである。f(e)=e よりg(x)=x2e.(2)
h(x)=f(x)g(x) とおくとh(x)=f(x)1=2(logx1)(1+1x).したがって h0<x<e で減少し、x>e で増加する。また h(e)=0 だから、h の最小値は0である。よってf(x)g(x)(x>0)である。

(3) S=1e{(logx1)2+2x(logx1)2x+2e}dx.部分積分により1e(logx1)2dx=2e5,また1e{2x(logx1)2x}dx=32e2+52.さらに1e2edx=2e22e.以上を加えるとS=e252となる。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中7。20分前後を見込みたい。(1)では 1+1/x>0 を使うと接線の一意性まで同時に示せる。(2)は置換後の非負性、または差 h=fg の増減のどちらでも、等号が接点 x=e だけで成り立つことを明記する。(3)では先に fg0 を確認し、面積の積分区間を [1,e] と決める。2解法の積分値を相互照合し、(e25)/2>0 も確認した。

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出典: 北海道大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。