方針
導関数を弧長公式へ入れると根号の中が完全平方になる。弧長と鉛直線分 QR を別々に求めると指数の負の項が消える。(2) は a=b−3 として微分する。
解答
(1) y′=21(ex/a−e−x/a)だから1+(y′)2=41(ex/a+e−x/a)2.括弧内は正なので1+(y′)2=21(ex/a+e−x/a).よって弧 PQ の長さは∫0ab1+(y′)2dx=[2aex/a−2ae−x/a]0ab=2a(eb−e−b).Q の y 座標は2a(eb+e−b)なのでQR=2a(eb+e−b).したがってL=aeb.(2)a=b31よりL=b3eb(b>0).微分するとL′=b4eb(b−3).よって 0<b<3 で減少し、b>3 で増加する。したがって b=3, a=1/27 のとき最小となり、Lmin=27e3.
別解
解法2:置換積分と指数関数の接線不等式を使う
方針
弧長積分では u=ex/a と置き、PQ と QR の和を求める。最小化は ev≧1+v を v=(b−3)/3 に適用し、微分を使わずに下界と等号条件を同時に得る。
解答
(1)
弧長の被積分関数を確認し、u=ex/a とおくと1+(y′)2PQ=21(ex/a+e−x/a),=2a∫1eb(1+u21)du=2a(eb−e−b).dx=audu,また、Q の高さを加えるとQRL=2a(eb+e−b),=PQ+QR=aeb.(2)
ab3=1 より L=eb/b3 である。指数関数の接線不等式
ev≧1+v に v=(b−3)/3 を代入するとe(b−3)/3eb−3≧3b,≧27b3を得る。2行目では正の両辺を3乗した。したがってb3eb≧27e3.等号は v=0、すなわち b=3 のときに成立する。このとき a=1/27 であるからLmin=27e3.
総評
難度6、計算量5。弧長の根号が完全平方になる構造を見抜き、2変数の制約付き最小化へ進む問題で、想定時間は28分程度。QR は鉛直線分なので Q の y 座標そのものである。微分法と指数関数の接線不等式を相互照合した。
冊子PDFで見る北大の指数・対数の問題で問題集を作る
出典: 北海道大学 1988年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。