Evolton

北海道大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

曲線C: y=(x2+ax2a3)e2xを考える。次の (i)、(ii) を満たす点 P がただ1つであるための a の条件を求めよ。

(i) PC 上にある。

(ii) P における C の接線は原点を通る。

難易度7/ 10計算量5/ 10目安32

指数・対数微分方程式・不等式 接線・法線、展開・因数分解、判別式

方針

接点の x 座標を t とし、接線が原点を通る条件を y(t)=ty(t) と書く。因数分解すると常にある解 t=1 と2次方程式に分かれるので、追加の実数解がない条件を判別式で求める。

解答

F(x)=x2+ax2a3とおくとy=F(x)e2x,y={F(x)+2F(x)}e2x.接点の x 座標を t とする。接線が原点を通る条件はF(t)e2t=t{F(t)+2F(t)}e2t.e2t>0 なので整理して0=tF(t)+(2t1)F(t).代入して因数分解すると(t1){2t2+(2a+3)t(2a+3)}=0.したがって t=1 は全ての a に対して1つの接点を与える。

2次式へ t=1 を代入した値は2なので、その解が t=1 と重なることはない。よって点 P がただ1つであるための必要十分条件は2t2+(2a+3)t(2a+3)=0が実数解をもたないことである。

判別式はD=(2a+3)2+8(2a+3)=(2a+3)(2a+11).したがってD<0より112<a<32.

別解

解法2:原点からの傾きの停留点を数える

方針

t0 では、原点と曲線上の点を結ぶ直線の傾き h(x)=y/x が停留するとき、その直線が接線になる。h の分子を因数分解して接点数を数し、t=0 は別に確認する。

解答

曲線上の x0 の点と原点を結ぶ直線の傾きをh(x)=(x2+ax2a3)e2xxとする。この直線がその点で接線になる条件はh(x)=0である。分母 x2 と正の因子 e2x を除いた分子を整理すると(x1){2x2+(2a+3)x(2a+3)}.したがって x=1 は常に接点を与え、残る接点の個数は2x2+(2a+3)x(2a+3)=0の実数解の個数に等しい。

x=0h では扱えないが、曲線上の x=0 の点が原点になる条件は2a3=0,すなわち a=3/2 である。この値は2次方程式が重解 x=0 をもつ境界に一致する。

よって接点が x=1 の1つだけであるには、2次方程式の判別式(2a+3)(2a+11)が負であればよい。したがって112<a<32.両端では追加の重解が1つ、区間の外では追加の相異なる実数解が2つ生じるので、端点を含まない。

総評

難度7、計算量5。指数関数を含む曲線の接線条件を代数的な根の個数へ変換する問題で、想定時間は32分程度。常にある接点 t=1 と追加の2次方程式を分離し、判別式0の端点を除くことが要点である。接線式と原点からの傾きの停留条件を相互照合した。

冊子PDFで見る北大の指数・対数の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 1988年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。