方針
直交条件を内積で書き、tanβ=−3/tanα を得る。t=tanα>0 とおくと、β は第2象限なので tanβ<0 になり、tan(β−α) の公式から 21(t+3/t) が出る。最後は相加相乗平均で最小値を調べ、等号成立時の α,β から θ を決める。
解答
(1) P=(3cosα,sinα),Q=(3cosβ,sinβ) である。OP と OQ が直交するから、内積は0である。したがって (3cosα)(3cosβ)+sinαsinβ=0 すなわち 3cosαcosβ+sinαsinβ=0 である。 0<α<2π、2π<β<π なので、cosα=0、cosβ=0 である。両辺を cosαcosβ で割ると 3+tanαtanβ=0 であり、tanβ=−tanα3 を得る。
ここで t=tanα>0 とおく。θ=β−α なのでtanθ=tan(β−α)=1+tanαtanβtanβ−tanα=1−3−t3−t=21(t+t3)である。したがって tanθ=21(tanα+tanα3) である。
(2) t>0 であるから、相加相乗平均より t+t3≧23 である。したがって tanθ=21(t+t3)≧3 である。等号は t=t3 すなわち t=3 のときに成り立つ。このとき tanα=3 かつ 0<α<2π だから α=3π である。また tanβ=−33=−3 で、2π<β<π だから β=32π である。よって θ=β−α=32π−3π=3π である。
なお、条件より 0<θ<π であり、ここでは tanθ>0 だから 0<θ<2π である。したがって tanθ が最小となるときに θ も最小となる。以上より θmin=3π である。
別解
解法2
方針
内積条件から t=tanα>0 を用いた tanθ の式を作る。相加相乗平均ではなく一変数関数の微分で最小点を求め、象限条件から角度差を確定する。
解答
(1)
直交条件は3cosαcosβ+sinαsinβ=0.したがってtanβ=−tanα3.t=tanα>0 とおけば、差の公式からtanθ=tan(β−α)=21(t+t3).(2)ϕ(t)=21(t+t3)(t>0)とおくとϕ′(t)=21(1−t23).よって ϕ は 0<t<3 で減少し、t>3 で増加するから、minϕ(t)=ϕ(3)=3.等号時はtanα=3,tanβ=−3.指定された象限からα=3π,β=32π,したがってθmin=β−α=3π.0<θ<π かつ上式で tanθ>0 なので 0<θ<π/2 であり、
tanθ の最小化と θ の最小化は一致する。
総評
楕円上の点を三角関数で表し、直交条件から角度差を最小化する問題。(1)では x 座標に 3 が付いているため、内積が 3cosαcosβ+sinαsinβ になる点を落とさないこと。(2)は t=tanα>0 とおくと 21(t+3/t) になり、相加相乗平均で終わる。最後に β が第2象限であることを使って β=2π/3 を選ぶのが大切である。tanθ の最小化を θ の最小化としてよい理由も一言添えると答案が締まる。 相加相乗平均と微分の2通りで t+3/t の最小値を求めた。θ の範囲を第1象限に絞ることで、正接の最小化が角そのものの最小化になる。
冊子PDFで見る北大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 北海道大学 1993年度 後期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。