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北海道大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

平面上を動く点Pの座標(x,y)が時刻tの関数としてx=at,y=1+1att22と表されている.
ただし,0<a<1とする.

(1) {}ある時刻t>0で動点Pの軌跡は,x軸と交わる.
このときのPx座標uaで表せ.

(2) {}a0<a<1の範囲を動くとき,uの最大値を求めよ.

(3) {}uの最大値を与えるaについて,
動点Pt=0における速度ベクトルがx軸の正の向きとなす角を求めよ.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安30

関数微分図形と方程式 置換文字消去微分による最大最小

方針

x 軸との交点では y=0 なので、平方根の右辺が非負になる条件から 2t2 を先に押さえる。両辺を2乗して a=tt3/4 と表し、u=att の関数として最大化する。(3)では最大時の a を使い、t=0 の速度ベクトル (a,a/2)x 軸とのなす角を、傾きの絶対値から求める。

解答

(1) x 軸と交わる時刻を t>0 とする。このとき y=0 であるから 1+1att22=0 すなわち 1at=t221 である。左辺は0以上なので t2210 より t2 である。また 1at0 で、右辺を2乗して得られる式から結局 t2 となる。実際、右辺を2乗すると 1at=(t221)2=t44t2+1 だから at=t2t44 であり、t>0 より a=tt34 である。a>0 なので tt34>0 すなわち t<2 である。したがって 2t<2 である。

関数 a(t)=tt3/42t<2 で単調減少し、値域は 0<a1/2 である。したがって問題の交点が存在するのはこの範囲で、各 a に対する時刻 ta は一意である。ta34ta+4a=0,2ta<2と表せば u(a)=ata である。同値に u[2a,2a) にある方程式u34au+4a5/2=0の一意な解である。

(2)

(1) の関係式を用いると u2=at2=(tt34)t2=t3t54 である。u>0 なので、u の最大化は u2 の最大化と同じである。ddt(t3t54)=3t254t4=t2(354t2)である。2t<2 において、臨界点は t2=125 である。この点は範囲内にあり、導関数の符号はその前で正、その後で負になるので最大を与える。

したがって t=125=2155 である。このときa=tt34=t(1t24)=2155(135)=41525であり、u2=at2=41525125=4815125である。よって umax=4815125 である。

(3)

速度ベクトルは(dxdt,dydt)=(a,a21att)である。したがって t=0 では (a,a2) である。

(2) で最大値を与える a=41525 を用いる。速度ベクトルは右下向きなので、x 軸の正の向きとなす鋭角を θ とすると tanθ=a/2a=a2 である。ここで a=41525=21545 だから tanθ=1545 である。よって求める角 θ0<θ<π/2 かつ tanθ=154/5 を満たす一意な角である。

別解

解法2

方針

交点時刻 t を媒介変数として a=t(1t2/4) を得る。s=t2 と置いて u4=s3(1s/4)2 の増減を調べ、最後に速度ベクトルの成分比から角を決める。

解答

(1)

y=0 なら1at=t221.右辺が非負であることと a>0 から2t<2.両辺を2乗して整理するとa=tt34=t(1t24).右辺は [2,2) で単調に減少し、その値域は (0,1/2] である。
したがって問題の交点が存在するのは 0<a1/2 の場合で、各 a に対する時刻 ta は一意である。ta34ta+4a=0,2ta<2,と表せばu(a)=ata.同値に、u は区間 [2a,2a) にある方程式u34au+4a5/2=0の一意な解である。

(2)

s=t2 とおくと 2s<4 であり、u4=a2t4=s3(1s4)2.対数微分と同じ積の微分を直接行えば、正の定数因子を除いた導関数の符号は3(4s)2s=125sで決まる。よって最大はs=125,t=125のときである。このときa=t(1t24)=41525,umax2=at2=4815125.したがってumax=4815125.(3)(dxdt,dydt)t=0=(a,a2).このベクトルと x 軸の正の向きとのなす角を θ とすると 0<θ<π/2 で、tanθ=a/2a=a2=1545.この条件を満たす鋭角 θ が求める角である。

総評

平方根を含む軌跡と最大化を、時刻 t の範囲管理で処理する問題。最も危ないのは y=0 からすぐ2乗して、右辺 t2210 の条件を忘れることである。a=tt3/4 を得た後は、u2=t3t5/4 の一変数最大化に落ちる。端点近くも含めて 2t<2 の範囲を明記すると、最大点が範囲内であることが確認しやすい。(3)では速度ベクトルが右下向きなので、角を正の鋭角として扱うなら傾きの絶対値を用いる、という説明が必要である。 交点の存在範囲 0<a1/2 と、各 a に対する交点時刻の一意性を補った。u の陰関数表示と時刻を媒介変数とする最大化を分け、2乗時の符号条件も保持した。

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出典: 北海道大学 1993年度 前期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。