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北海道大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

正の数aに対し,関数y=x2ax(a6x5a6)のグラフをCとする.
長方形Tで,一辺がx軸に含まれ,その対辺の両端がC上にあるものをすべて考える.
このとき,次の問に答えよ.

(1) 長方形Tの周の長さの最大値を,aを用いて表せ.
ただし,長方形の周の長さとは,4辺の長さの和のことをいう.
(2) 長方形Tの面積の最大値を,aを用いて表せ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安12

関数微分 置換微分による最大最小、場合分け

方針

放物線 y=x2ax は軸 x=a/2 に関して対称で,指定区間も x=a/2 を中心に左右 a/3 だけ広がっている。長方形の上側の辺は x 軸に平行でなければならないので,その両端を x=a/2±u と置くと,幅は 2u,高さは a2/4u2 になる。あとは 0ua/3 の範囲で,周長の二次式と面積の三次式を最大化し,周長だけは頂点 u=1 が範囲に入るかで場合分けする。

解答

放物線を平方完成すると y=x2ax=(xa2)2a24 である。指定区間 a/6x5a/6 は,軸 x=a/2 から左右に a/3 だけ離れた範囲である。

長方形の対辺の両端を x=a2u,x=a2+u に対応する放物線上の二点とおく。このとき 0ua3 である。両端の y 座標は y=u2a24 なので,長方形の高さは a24u2 であり,幅は 2u である。

(1)

周の長さを P(u) とすると P(u)=2(2u+a24u2)=4u+a222u2. したがって P(u)=44u であり,二次式の頂点は u=1 である。 0<a<3 のときは a/3<1 なので,P(u) は許された範囲で増加し,最大は u=a/3 で生じる。よってPmax=4a3+a222a29=4a3+5a218. a3 のときは u=1 を取ることができ,Pmax=4+a222=a22+2. したがってPmax={4a3+5a218(0<a3),a22+2(a3)である。a=3 では二つの式は同じ値になる。

(2)

面積を S(u) とすると S(u)=2u(a24u2)=a22u2u3. 微分すると S(u)=a226u2. よって S(u)=0 となる正の値は u=a23 である。この値は a23<a3 を満たすので,許された範囲内にある。また S(u) はこの前で正,この後で負であるから,ここで最大となる。

したがってSmax=2a23(a24a212)=a3a26=a363=3a318.

別解

解法2

方針

長方形の幅そのものを w と置く。高さを w の式で表し、周長は平方完成、面積は微分で最大化する。幅の範囲を先に確定して、周長では頂点が範囲内にあるかを場合分けする。

解答

長方形の幅を w とする。放物線の軸に関する対称性から、上側の二頂点の x 座標はa2w2,a2+w2である。指定された定義域より0w2a3.また、この二点の y 座標は w2/4a2/4 だから、長方形の高さはh=a2w24である。

(1)

周の長さはP(w)=2(w+h)=2w+a2w22=a22+2(w2)22.したがって、2a/32、すなわち 0<a3 のときは右端 w=2a/3 で最大となり、Pmax=4a3+5a218.a3 のときは w=2 を取ることができ、Pmax=a22+2.よってPmax={4a3+5a218(0<a3),a22+2(a3).(2)

面積はS(w)=wh=w(a2w2)4.したがってS(w)=a23w24.S(w)=0 となる正の値は w=a/3 であり、a3<2a3だから許された範囲内にある。増減よりここで最大となり、Smax=14a3(a2a23)=a363.

総評

対称性で一変数化できるかが勝負の問題である。所要時間は12分程度。長方形の幅を直接 x2x1 と置くより,軸からの距離 u を使うと高さが a2/4u2 とすぐ出る。周長は頂点 u=1 が範囲に入るかで場合分けが必要だが,面積の最大点 a/(23) は常に [0,a/3] に入る。周長と面積で場合分けの有無が異なる点を混同しないこと。

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出典: 北海道大学 1998年度 前期 文系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。