Evolton

北海道大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

Cは曲線y=x3x+6とする.

(1) C上の点(a,a3a+6)における接線の方程式を求めよ.

(2) (1)の接線が点(2,0)を通るとき,aの値を求めよ.

(3) x軸上の点(t,0) (t>0)から曲線Cへ3本の接線が引けるようなtの範囲を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

微分図形と方程式関数 接線・法線増減表、範囲評価

方針

接点の x 座標を a として接線を作る。(2)は点 (2,0) を代入して因数分解する。(3)では点 (t,0) を通る接線の接点を a とし、接点が何個あるかを三次方程式の実数解の個数として判定する。極大値・極小値の符号を調べれば、3本引ける条件が t>6 と決まる。

解答

(1) C:y=x3x+6 とする。導関数は y=3x21 であるから、点 (a,a3a+6) における接線の傾きは 3a21 である。よって接線は y=(3a21)(xa)+a3a+6 である。整理すれば y=(3a21)x2a3+6 とも書ける。

(2)

(1) の接線が (2,0) を通る条件は 0=(3a21)(2a)+a3a+6 である。左辺を整理すると (3a21)(2a)+a3a+6=2a36a2+8=2(a1)(a+2)2 である。したがって (a1)(a+2)2=0 となるので a=1,2 である。

(3)

(t,0) から引いた接線の接点の x 座標を a とする。(1)の接線が (t,0) を通る条件は 0=(3a21)(ta)+a3a+6 である。整理すると (3a21)t2a3+6=0 すなわち 2a33ta2+t6=0 である。

そこで F(a)=2a33ta2+t6 とおく。t>0 のもとで F(a)=6a(at) である。したがって F(a) は、a<0 で増加、0<a<t で減少、a>t で増加する。つまり a=0 で極大、a=t で極小をとる。

3本の接線が引けるためには、この三次方程式が相異なる3つの実数解をもてばよい。三次関数の最高次係数は正なので、その条件は F(0)>0,F(t)<0 である。

まず F(0)=t6 である。また F(t)=2t33t3+t6=t3+t6 であり、t>0 では t3t+6>0 だから F(t)<0 が常に成り立つ。よって必要十分条件は t6>0 である。

したがって求める範囲は t>6 である。なお t=6 では a=0 が重解となり、相異なる接線は3本にならない。

別解

解法2

方針

接点方程式を作り、(3) は三次方程式の判別式を因数分解して相異なる3実根の条件を判定する。

解答

(1)
接点の x 座標を u とすれば、接線はy=(3u21)x2u3+6.(2)
(2,0) を通る条件は0=2(3u21)2u3+6=2(u1)(u+2)2.したがってu=1,2.(3)

判別式で接線本数を数える。

(t,0) を通る条件は2u33tu2+t6=0.この三次方程式が相異なる3実根をもつことと、異なる3本の接線が引けることは同値である。

三次式2u33tu2+t6の判別式はΔ=108(t6)(t3t+6).t>0 ではt3t+6>0である。実際、0<t1 なら t3t+6>5t1 なら t3t0 である。よってΔ>0t>6.Δ=0 では接点が重なるため3本にはならない。したがって求める範囲はt>6.

総評

接線の本数を接点方程式の実数解の個数へ翻訳する問題。目安時間は25分前後。(1)(2)は標準的だが、(3)で t を固定して a の三次方程式を見る発想が得点差になる。F(0)>0F(t)<0 の2条件に落ちるため、増減表を省略せず書くことが大切である。t=6 は重接点になり3本ではないので、境界を含めない点にも注意したい。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、必要十分性、極限、図示範囲、途中計算まで確認した。

冊子PDFで見る北大の微分の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 1994年度 前期 文系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。