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北海道大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

曲線y=f(x)は直線y=1と交点をもたないものとする.
(t,f(t))における曲線y=f(x)の接線は直線y=1と交点をもち,
その交点のx座標をg(t)とする.

g(t)dg(t)dt=1g(1)=0をみたしているとき,
次のそれぞれの場合に関数f(x)を表す式を求めよ.

(1) 曲線y=f(x)が点(0,1)を通る場合.

(2) 曲線y=f(x)がある点で曲線y=x24と接する場合.

ただし,2つの曲線が点(a,b)で接するとは,
(a,b)が2つの曲線上にあり,
かつ(a,b)における2つの曲線の接線が等しいことをいう.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安10

微分関数指数・対数 接線・法線、式変形、文字消去

方針

接線の式に y=1x=g(t) を代入し、さらに g(t)=1g(1)=0 から g(t)=t1 を先に確定する。すると f(t)=f(t)+1 が得られ、f(x)+1 が指数関数型になる。(1)は通過点で定数を決め、(2)は接点 x=s における値の一致と傾きの一致を連立する。

解答

接点を (t,f(t)) とする。この点における接線は yf(t)=f(t)(xt) である。直線 y=1 との交点の x 座標が g(t) なので、1f(t)=f(t)(g(t)t) が成り立つ。

一方、g(t)=1g(1)=0 より g(t)=t1 である。したがって g(t)t=1 となり、上の式から f(t)=f(t)+1 を得る。よって {f(t)+1}et は一定であるから、定数 C を用いて f(x)=Cex1 と表せる。曲線 y=f(x) が直線 y=1 と交点をもたないためには C0 であればよく、以下で得られる定数はいずれも 0 ではない。

(1)
曲線が (0,1) を通るので、f(0)=C1=1 である。したがって C=2 であり、f(x)=2ex1 である。

(2)
曲線 y=x24x=s で接するとする。値が一致することから Ces1=s24 であり、傾きが一致することから Ces=2s である。したがって Ces=s23=2s となるので、s22s3=0,(s3)(s+1)=0. よって s=3,1 である。 s=3 のとき Ce3=6 だから C=6e3 であり、f(x)=6ex31 である。s=1 のとき Ce1=2 だから C=2e であり、f(x)=2ex+11 である。

接線の水平距離が常に1

別解

解法2

方針

接線と y=1 の交点までの水平距離に注目する。g(t)=t1 なのでその距離は常に1であり、「高さ f(t)+1=傾き×1」から微分方程式を幾何的に得る。

解答

条件からg(t)=t1.(t,f(t)) から直線 y=1 までの鉛直距離は f(t)+1
交点 (t1,1) までの水平方向の変化量は 1 である。
したがって接線の傾きはf(t)=f(t)+1.F(t)=f(t)+1 とおけば F=F だからF(t)=Cet,f(t)=Cet1.(1)

f(0)=1 より C1=1、したがってf(x)=2ex1.(2)

x=sy=x24 と接するとする。接点で値と傾きが一致するのでf(s)=s24,f(s)=2s.しかも f=f+1 だから2s=s23(s3)(s+1)=0.s=3 では Ce3=6s=1 では Ce1=2 である。
よってf(x)=6ex31またはf(x)=2ex+11.いずれも C0 なので y=1 と交わらない。

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。接線の交点条件を正しく式にすることが最重要で、g(t)=t1 を代入すると符号が一気に簡単になる。f(x)=Cex1C は正とは限らず、(2)では s=1 から負の C も出る点を落としやすい。想定時間は10分前後。最後に C0 なので y=1 と交わらないことまで確認できると答案が締まる。

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出典: 北海道大学 1996年度 前期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。