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北海道大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

直線x=0x=a (a>0)上にそれぞれ点MNを,
線分MNが2次曲線C:y=axx2と2点PQで交わるようにとる.
図形S1S2S3を次のように定める.

S1PM,原点Oを頂点とし,y軸,曲線C,線分MPで囲まれる図形

S2:弧PQと線分PQで囲まれる図形

S3QNA(a,0)を頂点としx=a,曲線C,線分NQで囲まれる図形

いま,S2の面積がS1S3の面積の和に等しいとする.

(1) 線分MNは定点を通ることを示せ.

(2) 線分PQの長さが最小となるとき,MNを通る直線の方程式を求めよ.

難易度8/ 10計算量6/ 10目安30

積分図形と方程式微分 面積計算座標設定微分による最大最小

方針

直線 MNy=lx+m と置き、放物線との差の符号を使って面積条件を符号付き面積が0であることに直す。これにより m+n=a2/3 が出て、直線が通る定点が分かる。(2)ではその定点を中心に u=xa/2 と置き、直線の傾き s で交点の u 座標の差を表す。弦の長さの2乗を s の式にし、最小化する。

解答

(1)

直線 MNy=lx+m とおく。このとき M=(0,m),N=(a,la+m) である。Ny 座標を n と書けば n=la+m である。

放物線と直線の差を D(x)=axx2(lx+m) とおく。線分 MN が放物線と2点 P,Q で交わるので、D(x) は2つの交点の間で正、外側で負になる。したがって 0aD(x)dx は、中央の面積 S2 から左右の面積 S1+S3 を引いたものに等しい。条件 S2=S1+S3 より 0a{axx2(lx+m)}dx=0 である。

左辺を計算すると0a(axx2)dx0a(lx+m)dx=(a32a33)(la22+ma)である。ここで la=nm だから la22+ma=a(nm)2+ma=a(m+n)2 である。よって a36a(m+n)2=0 となり、a>0 なので m+n=a23 を得る。

直線 MNx=a/2 における y 座標は、両端の y 座標の平均だから m+n2=a26 である。したがって直線 MN は常に (a2,a26) を通る。

(2)

(1) で得た定点を通る直線を、傾き s を用いて y=s(xa2)+a26 と書く。ここで u=xa2 とおくと、放物線は y=axx2=a24u2 となり、直線は y=su+a26 となる。

交点 P,Qu 座標は a24u2=su+a26 すなわち u2+sua212=0 の2根である。この2根を u1,u2 とすると u1u2=s2+a23 である。

2点 P,Q は同じ直線上にあり、x 座標の差は u1u2y 座標の差は su1u2 である。したがって PQ2=(1+s2)(u1u2)2=(1+s2)(s2+a23) である。

右辺は s4+(1+a23)s2+a23 であり、s20 だから最小は s=0 のときである。よって求める直線は y=a26 である。

別解

解法2

方針

放物線を頂点中心へ平行移動し、弦の2交点を根として表す。面積条件で根の積、弦長で根の和を使う。

解答

(1)

交点の2根で弦を表す。u=xa2とおくと放物線はy=a24u2.交点 P,Qu 座標を u1,u2 とする。この2点を結ぶ弦の式はy=(u1+u2)u+a24+u1u2.条件 S2=S1+S3 は、放物線と弦の符号付き面積が対称区間a2ua2で0になることと同値である。奇関数の項は積分すると消えるからa/2a/2(a24u2a24u1u2)du=0.したがってu1u2=a212.弦の u=0 における高さはa24+u1u2=a26.よってすべての弦は(a2,a26)を通る。

(2) σ=u1+u2とおく。弦の傾きは σ であり、(u1u2)2=σ24u1u2=σ2+a23.したがってPQ2=(1+σ2)(σ2+a23).これは σ20 の狭義増加関数だから、最小は σ=0 のときである。弦の傾きも0となるので、求める直線はy=a26.

総評

面積条件を符号付き面積に変換できるかが勝負の問題。目安時間は30分前後。S2=S1+S3 を直接3つの面積に分けて計算すると重くなるが、放物線と直線の差を [0,a] で積分すれば一気に m+n=a2/3 が出る。(2)では定点を原点に見立てた座標 u=xa/2 が有効で、弦長の2乗を傾きだけの式にするのが整理の要点である。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、必要十分性、極限、図示範囲、途中計算まで確認した。

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出典: 北海道大学 1994年度 前期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。