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北海道大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

次の問に答えよ.

(1) 曲線y=2exsinx (0xnπ)x軸で囲まれた図形の面積Snを求めよ.
ただし,nは正の整数,eは自然対数の底とする.

(2) limnSnを求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

積分指数・対数三角関数 部分積分、和の計算極限計算

方針

sinx の符号は長さ π の区間ごとに一定なので,各区間 [kπ,(k+1)π] に分けて絶対値を外す.1区間ごとの面積が等比的に減ることを確認し,等比数列の和として Sn と極限を求める.

解答

(1) 面積なのでSn=0nπ2exsinxdxである.区間 [kπ,(k+1)π] では sinx の符号が一定であり,sinx=(1)ksinx である.そこで k=0,1,,n1 について1区間分の面積を求める.

まず2exsinxdx=ex(sinx+cosx)である.したがってkπ(k+1)π2exsinxdx=(1)k[ex(sinx+cosx)]kπ(k+1)πとなる.端点では sinkπ=0coskπ=(1)k なのでkπ(k+1)π2exsinxdx=ekπ+e(k+1)πである.

よってSn=k=0n1(ekπ+e(k+1)π)=(1+eπ)k=0n1ekπである.等比数列の和を用いて Sn=(1+eπ)1enπ1eπ を得る.

(2) 0<eπ<1 なので enπ0 である.したがってlimnSn=1+eπ1eπである.

等比的に小さくなる面積

別解

解法2

方針

被積分関数 2exsinxπ 平行移動ごとに eπ 倍されることを使う.最初の1区間だけ積分し,面積の漸化式を等比和として解く.

解答

(1) F(x)=2exsinxとおく.sin(x+π)=sinx だからF(x+π)=eπF(x).最初の区間の面積はI=0π2exsinxdx=[ex(sinx+cosx)]0π=1+eπ.平行移動の関係より,第 k+1 区間
[kπ,(k+1)π] の面積は ekπI である.したがってSn=I(1+eπ++e(n1)π)=(1+eπ)1enπ1eπ.(2)

0<eπ<1 なので enπ0.よってlimnSn=1+eπ1eπ.

総評

難度は10段階中5,計算量は10段階中4.絶対値付きの三角関数は,符号が変わる点で区間を分けるのが基本である.本問では ex が掛かっているため,各半周期の面積が同じではなく eπ 倍ずつ小さくなる.1区間分を丁寧に計算してから等比数列として和を取れば,Sn も極限も自然に出る.

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出典: 北海道大学 1995年度 後期 理系(後期) 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。