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北海道大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

空間内の直線l:x=y=zと平面z=0上のだ円C:x2a2+y2b2=1を考える.

(1) だ円C上の点P(acosθ,bsinθ,0)と直線lとの距離dを求めよ.

(2)Pがだ円C上を動くときd2の最小値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

ベクトル図形と方程式 座標設定内積の利用微分による最大最小

方針

直線 l の方向ベクトルを (1,1,1) とし,点 P から原点を通る直線への距離を「長さの2乗から射影の2乗を引く」形で求める.最小値は cos2θ,sin2θ を使って,定数項と振動項に分けて読む.

解答

直線 l:x=y=z は原点を通り,方向ベクトルを e=(1,1,1) とできる.C 上の点を P=(acosθ,bsinθ,0) とする.

(1) 原点から P へのベクトルを p=(acosθ,bsinθ,0) とする.点 P と直線 l との距離の2乗は,p の長さの2乗から,e 方向への射影の長さの2乗を引いたものである. p2=a2cos2θ+b2sin2θ であり,e2=3pe=acosθ+bsinθ だからd2=a2cos2θ+b2sin2θ(acosθ+bsinθ)23である.したがってd=a2cos2θ+b2sin2θ(acosθ+bsinθ)23となる.

(2) (1) の式を整理するとd2=13{2a2cos2θ2absinθcosθ+2b2sin2θ}である.ここでcos2θ=1+cos2θ2,sin2θ=1cos2θ2,2sinθcosθ=sin2θを用いると d2=13{a2+b2+(a2b2)cos2θabsin2θ} となる. cos2θ,sin2θ は単位円上を動くので,(a2b2)cos2θabsin2θ の最小値は (a2b2)2+a2b2=a4a2b2+b4 である.よって mind2=a2+b2a4a2b2+b43 である.

別解

解法2

方針

t=tanθ として距離の2乗を分数式にし,その最小値を m とおく.すべての実数 t で成立する2次不等式の判別式を0とすることで,最小値を代数的に決める.

解答

(1)

直線 l の方向ベクトルを e=(1,1,1)p=(acosθ,bsinθ,0)とする.射影を除いた成分の長さからd2=p2(pe)2e2であり,d=a2cos2θ+b2sin2θ(acosθ+bsinθ)23.(2)

t=tanθ とする.まず cosθ0 の場合,3d2=2a22abt+2b2t21+t2.この右辺の最小値を m とすると,すべての実数 t について(2b2m)t22abt+(2a2m)0であり,最小値では等号をとる.したがって判別式が0となり4a2b24(2b2m)(2a2m)=0.整理するとm22(a2+b2)m+3a2b2=0.小さい方の根が最小値なのでm=a2+b2a4a2b2+b4.cosθ=0 の場合の値 3d2=2b2 もこの下限以上であり,極限 t± として上の議論に含まれる.
よってmind2=a2+b2a4a2b2+b43.

総評

難度は10段階中6,計算量は10段階中5.空間図形の問題だが,直線が原点を通るため,距離は射影で処理すると最も短い.(2) では θ の2次式をそのまま微分するより,cos2θsin2θ に直して「定数項 + 半径つきの振動項」と見ると計算が整理される.最後の平方根 a4a2b2+b4 は符号ミスが出やすいので,(a2b2)2+a2b2 から展開する順で書くと安全である.

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出典: 北海道大学 1995年度 後期 理系(後期) 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。