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北海道大学 1996年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

0<abとし,平面ax+ay+bz=1と平面z=0のなす角をαとする.
平面ax+ay+bz=1と集合{(x,y,z)x0,y0,z0}との
共通部分の作る三角形の最大の内角をβとする.

(1) tanαabで表せ.

(2) tanβabで表せ.

(3) tanαtanβが最小となるときのtanαtanβを求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安12

ベクトル図形と方程式三角関数 座標設定内積の利用微分による最大最小

方針

(1) は2平面の法線ベクトルのなす角から tanα を出す。(2)は座標軸との切片でできる三角形を明示し、0<ab から最長辺が XY であることを確認して、最大角が Z の角だと決める。その角は内積で cosβ を求め、tanβ に直す。(3)は b/a1 だけの一変数評価に落とす。

解答

(1)
平面 ax+ay+bz=1 の法線ベクトルは (a,a,b) であり、平面 z=0 の法線ベクトルは (0,0,1) である。したがって2平面のなす角 α について cosα=ba2+a2+b2=b2a2+b2 である。よって tanα=2a2b=2ab である。

(2)
平面と3つの座標軸との交点をX(1a,0,0),Y(0,1a,0),Z(0,0,1b)とおく。この3点が共通部分の三角形の頂点である。

辺の長さはXY=2a,XZ=YZ=1a2+1b2=a2+b2abである。0<ab より XZ2=a2+b2a2b22b2a2b2=2a2=XY2 であるから、最長辺は XY であり、最大角はその向かい側の XZY である。したがって β=XZY とすればよい。

ベクトルZX=(1a,0,1b),ZY=(0,1a,1b)を用いると、ZXZY=1b2 であり、ZX=ZY=a2+b2ab である。よって cosβ=1/b2(a2+b2)/(a2b2)=a2a2+b2. したがってtanβ=1cos2βcosβ=b2a2+b2a2.(3)
(1)(2)よりtanαtanβ=2abb2a2+b2a2=22+(ba)2.ここで 0<ab だから b/a1 である。したがって上の値は b/a=1、すなわち a=b のとき最小となる。このとき tanα=2aa=2 であり、tanβ=a3a2a2=3 である。

座標平面との切片三角形

別解

解法2

方針

平面を z=(1axay)/b と見て傾きから α を求める。切片三角形では3辺の長さを求め、余弦定理で最大角を処理する。cosβ から sinβ を出し、正接まで整理する。

解答

(1)

平面をz=1babxabyと書く。xy 平面上で最も急に高さが変わる方向の傾きは(ab)2+(ab)2=2ab.これは平面と z=0 のなす角の正接なのでtanα=2ab.(2)

三角形の頂点をX=(1a,0,0),Y=(0,1a,0),Z=(0,0,1b)とする。0<ab より XYXZ=YZ なので、
最大角は β=XZY である。XY=2a,XZ=YZ=a2+b2ab.余弦定理からcosβ=XZ2+YZ2XY22XZYZ=a2a2+b2.0<β<π だから sinβ>0 であり、sinβ=1cos2β=b2a2+b2a2+b2.したがってtanβ=sinβcosβ=b2a2+b2a2.(3)tanαtanβ=22+(ba)2.b/a1 だから、最小は a=b のときである。このときtanα=2,tanβ=3.

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中6。空間図形だが、切片三角形の3頂点を座標で置けばほぼベクトル計算に落ちる。最大角を出す前に最長辺が XY であることを確認しないと、β の位置が曖昧になる。(3)は b/a1 の単純な最小化なので、前半の式整理が勝負である。想定時間は12分程度。

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出典: 北海道大学 1996年度 後期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。