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北海道大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

ある1次変換により,直線y=xy=xがそれぞれ自分自身に移り,
さらに直線y=x上のベクトルはp倍され,
直線y=x上のベクトルはq倍されるという(p,q0)
この1次変換によるx軸とy軸の像のなす角を
θ (0θπ2)としたとき,
cosθの値をpqで表せ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

行列ベクトル 図形的解釈内積の利用ベクトル成分計算

方針

x 軸方向と y 軸方向の単位ベクトルを,y=x 方向と y=x 方向の和に分解する.変換後の2本のベクトルを具体的に書き,内積と長さから鋭角側の cosθ を求める.

解答

x 軸方向のベクトル (1,0)y 軸方向のベクトル (0,1) を,y=x 方向と y=x 方向に分ける. (1,0)=12(1,1)+12(1,1) である.条件より,(1,1) 方向の成分は p 倍,(1,1) 方向の成分は q 倍されるので,(1,0) の像はp2(1,1)+q2(1,1)=(p+q2,pq2)である.

同様に (0,1)=12(1,1)12(1,1) だから,(0,1) の像はp2(1,1)q2(1,1)=(pq2,p+q2)である.

この2つの像をu=(p+q2,pq2),v=(pq2,p+q2)とおく.内積はuv=(p+q)(pq)+(pq)(p+q)4=p2q22であり,長さはu2=v2=(p+q)2+(pq)24=p2+q22である.したがって,2つの像のなす角の余弦はuvuv=p2q2p2+q2である.ただし問題の θ0θπ2 の角なので,鋭角側を取るため絶対値を付ける.よって cosθ=p2q2p2+q2 である.

座標軸の像

別解

解法2

方針

変換行列を先に作り,その2列を x 軸と y 軸の像とみなす.2列の長さと行列式から角の正弦を求め,三角恒等式で鋭角側の余弦を出す.

解答

任意のベクトルは(xy)=x+y2(11)+xy2(11)と分解できる.したがって変換行列はA=12(p+qpqpqp+q).x 軸,y 軸の像はそれぞれ第1列,第2列だからu=12(p+qpq),v=12(pqp+q).両者の長さは等しく,u2=v2=p2+q22.また,2本のベクトルが張る平行四辺形の面積はdetA=pqである.したがって鋭角側のなす角 θ についてsinθ=detAuv=2pqp2+q2.0θπ/2 だから cosθ0 であり,cosθ=1sin2θ=(p2+q2)24p2q2p2+q2=p2q2p2+q2.

総評

難度は10段階中5,計算量は10段階中4.変換の条件は斜めの2方向で与えられているため,標準の x 軸・y 軸方向をその2方向へ分解するのが自然である.内積の符号は p2q2 によって変わるが,問題で指定された角は 0θπ2 なので,最後に絶対値を取る必要がある.式だけでなく,この絶対値の理由を言葉で添えると減点されにくい.

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出典: 北海道大学 1995年度 後期 理系(後期) 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。