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北海道大学 1997年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

aを正の実数とし,f(x)=x+log(a+x)log(ax)とおく.ただし,対数は自然対数とする.
xの方程式f(x)=0について,a<x<aの範囲にある異なる実数解の個数を求めよ.

難易度6/ 10計算量4/ 10目安28

指数・対数微分関数 増減表対称性の利用、場合分け

方針

定義域は a<x<a であり、関数 f は奇関数である。したがって x=0 は常に解で、正の解の個数を調べればよい。導関数 f(x)=1+2a/(a2x2) の符号を a2a>2 に分け、正の側で単調増加か、いったん減少してから増加かを調べる。xa0f(x) になることも使う。

解答

まず定義域は a<x<a である。f について f(x)=x+log(ax)log(a+x)=f(x) であるから、f は奇関数である。また f(0)=0 なので、x=0 は常に解である。

導関数を求めると f(x)=1+1a+x+1ax=1+2aa2x2 である。

まず 0<a2 の場合を考える。0<x<a では a2x2<a2 だから 2aa2x2>2aa2=2a1 である。したがって f(x)>00<x<a で成り立つ。よって f は正の側で増加し、f(0)=0 だから正の解はない。奇関数性から負の解もない。したがって解は x=0 の1個である。

次に a>2 の場合を考える。このとき f(0)=1+2a<0 である。f(x)=02aa2x2=1 すなわち x2=a22a である。正の側では x0=a22a がただ1つの臨界点である。0<x<x0 では f(x)<0x0<x<a では f(x)>0 となるので、f は正の側でいったん減少し、その後増加する。

また limxa0f(x)= である。x=0 の直後では f は減少するので負になり、その後増加して に向かう。したがって正の解はちょうど1個である。奇関数性により負の解も1個ある。よって解の個数は 3 である。

以上より、異なる実数解の個数は{1(0<a2),3(a>2)である。

別解

解法2

方針

正の解について方程式を指数化し、パラメータ ah(x)=xcoth(x/2) の値域として捉える。h2 から無限大へ単調増加することを示し、奇関数性で負の解も数える。

解答

f は奇関数で、x=0 は常に解である。正の解だけを調べる。

x>0f(x)=0 を指数化するとa+xax=ex.整理してa=h(x):=xex+1ex1=xcothx2.x0+h(x)2xh(x) である。またh(x)=e2x12xex(ex1)2=2ex(sinhxx)(ex1)2>0である。最後の不等式は x>0sinhx>x から従う。

したがって h の値域は (2,)。ゆえに 0<a2 では正の解はなく、解は 0 の1個だけである。a>2 では正の解がただ1個あり、奇関数性により負の解もただ1個ある。結論は{1(0<a2),3(a>2).

総評

対数関数の方程式を増減で調べる問題で、想定時間は28分程度。奇関数性に気づくと、正の側だけを調べればよくなる。a=2 は境界で、f(0)=0 ではあるが 0<x<a では増加するため、正の解は増えない。a>2 では、原点直後で負になり、xa0 で正の無限大に向かうことを合わせて、正の解が1個だけであると結論づける。

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出典: 北海道大学 1997年度 後期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。