Evolton

北海道大学 1999年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

関数f(x)f(x)=xsinxcosxで定める.また,nを自然数とする.

(1) 2nπx2nπ+π2の範囲において,
f(x)=0となるxがただ1つ存在することを示せ.
(2) (1)でのf(x)=0となるxの値をanとする
(2nπan2nπ+π2)

このとき,limn(an2nπ)=0を示せ.

難易度5/ 10計算量3/ 10目安18

三角関数関数論証・証明 一意性証明、置換、はさみうち

方針

区間を x=2nπ+t0tπ/2 と見てもよいが、一意性は導関数で示すのが最も短い。f(x)=xcosx+2sinx であり、この区間では非負、実際には正なので f は単調増加する。端の値は f(2nπ)=1f(2nπ+π/2)>0 であるから解はただ1つ存在する。(2)はその解を an=2nπ+tn と置き、方程式を tantn=1/(2nπ+tn) に直して 0<tn<1/(2nπ) と評価する。

解答

(1)
まず導関数を求める。 f(x)=sinx+xcosx+sinx=xcosx+2sinx である。

区間 2nπx2nπ+π2 では sinx0,cosx0,x>0 である。したがって f(x)=xcosx+2sinx0 であり、しかも区間内で常に0になるわけではないので、f(x) はこの区間で単調増加する。

端の値を調べると f(2nπ)=2nπsin2nπcos2nπ=1 であり、f(2nπ+π2)=(2nπ+π2)10=2nπ+π2>0である。連続関数 f(x) は端で負から正へ変わり、しかも単調増加であるから、この区間に f(x)=0 となる x がただ1つ存在する。

(2)
(1)の解を an=2nπ+tn,0tnπ2 とおく。端の値は0でないので、実際には 0<tn<π2 である。 f(an)=0 より (2nπ+tn)sintncostn=0 である。0<tn<π/2 では costn>0 なので、両辺を costn で割って (2nπ+tn)tantn=1 すなわち tantn=12nπ+tn を得る。 0<tn<π/2 では tn<tantn であるから 0<tn<12nπ+tn<12nπ である。右端は n で0に近づくので、はさみうちにより tn0 である。したがって an2nπ=tn0 であり、limn(an2nπ)=0が示された。

別解

解法2

方針

周期部分を t=x2nπ と置き、零点方程式を単調な (2nπ+t)tant=1 に直す。一意性と極限が同じ式から従う。

解答

(1) x=2nπ+t,0tπ2と置く。端点 t=π/2 では f(x)>0 で、内部では f(x)=0(2nπ+t)tant=1と同値である。左辺を g(t) とおくと、0<t<π/2g(t)=tant+(2nπ+t)1cos2t>0.また g(0)=0tπ/20g(t) だから、g(t)=1 の解はただ1つ存在する。

(2) tn=an2nπとおくと tn>0(2nπ+tn)tantn=1.0<tn<π/2 では tantntn なので12nπtn.したがって0<tn12nπ0.ゆえにlimn(an2nπ)=0.

総評

難度5、計算量3、目安18分。t=x2nπ と置けば零点方程式は (2nπ+t)tant=1。単調性で一意性、tantt ではさみうちを行い極限0を得る。

冊子PDFで見る北大の三角関数の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 1999年度 後期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。