方針
球面上の点を原点からの単位ベクトルとして扱い,角の条件を内積で表す。(1)では と に対する内積が等しいことから の 座標が0になる。残りは と単位球面条件で を決める。(2)では共通の角が と のなす角 に等しいこと,さらに と の内積条件を使って を決定する。別解として,4点が正四面体を作ることから重心が原点に一致する性質を用いてもよい。
解答
(1) である。 とおく。 は半径1の球面上にあるので である。
また, だから,内積を用いてである。これを成分で書くと である。2式を引くと である。 より だから である。
したがって となる。 より なので である。
さらに で, の 座標は正であるからである。よってである。
(2) では4本の単位ベクトルのなす角がすべて等しく、端点 は正四面体を作る。
(2) と のなす角は である。相異なる2つのベクトルのなす角がすべて等しいならば, と , と のなす角も である。したがって(1)で としてよい。
(1) より である。 についても(1)と同じ内積条件を用いると, 座標だけが負になるので である。
さらに と のなす角も であるから である。一方, は単位ベクトルなので であり,したがって である。よって を得る。
ここで とおく。 より であり, である。これを に代入すると である。整理して すなわち を得る。因数分解すると である。 なので は不適であり, である。
したがって であり, である。また で, を選ぶ。よって求める点は である。
別解
解法2(正四面体の重心を使う方法)
方針
すべての中心角が等しいとき、4点は正四面体の頂点になる。外接球中心と重心が一致することから4本の位置ベクトルの和を とし、対称性と内積条件を組み合わせて を短く決定する。
解答
(1)
とおく。 と は 平面に関して対称であり、である。2つの内積の差を取るととなるので、 より である。さらにだからである。 は単位球面上にあり、 なのでを得る。したがってである。
(2)
すべての2点間の中心角が等しいので,4点 は同じ辺の長さをもつ正四面体の頂点である。正四面体では外接球の中心と重心が一致するので,この場合はである。いま だから である。一方, かつ より である。上の を代入して となる。よって であり,同じく を得る。
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中5。試験場での目安は24分で、空間ベクトルと対称性の使い方で差がつく問題である。採点点は、角条件を内積で書き、 の対称性から を導くこと、(2)で と の角の条件まで使い切ることである。 だけの条件で止めると が決まらないため注意したい。別解の正四面体の見方は短いが、重心と外接球中心の一致を使うため、答案ではその根拠を一文添えると安全である。