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北海道大学 2008年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

xyz空間の原点Oと,Oを中心とし半径1の球面上の異なる4点ABCDを考える.
A(cosα2,sinα2,0)
B(cos(α2),sin(α2),0)
(0<α<π)とする.
CDCOA=COB=DOA=DOBを満たし,
Cz座標は正,点Dz座標は負とする.

(1)Cの座標をαθ=COA (0<θ<π)で表せ.

(2) ベクトルOAOBOCOD
相異なる2つのベクトルのなす角がすべて等しいとき,
Cの座標を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安24

ベクトル図形と方程式 座標設定内積の利用対称性の利用

方針

球面上の点を原点からの単位ベクトルとして扱い,角の条件を内積で表す。(1)では AB に対する内積が等しいことから Cy 座標が0になる。残りは AC=cosθ と単位球面条件で x,z を決める。(2)では共通の角が AB のなす角 α に等しいこと,さらに CD の内積条件を使って α を決定する。別解として,4点が正四面体を作ることから重心が原点に一致する性質を用いてもよい。

解答

(1) A=(cosα2,sinα2,0),B=(cosα2,sinα2,0)である。C=(x,y,z) とおく。C は半径1の球面上にあるので x2+y2+z2=1 である。

また,COA=COB=θ だから,内積を用いてOAOC=cosθ,OBOC=cosθである。これを成分で書くと xcosα2+ysinα2=cosθ, xcosα2ysinα2=cosθ である。2式を引くと 2ysinα2=0 である。0<α<π より sin(α/2)>0 だから y=0 である。

したがって xcosα2=cosθ となる。0<α<π より cos(α/2)>0 なので x=cosθcos(α/2) である。

さらに x2+z2=1 で,Cz 座標は正であるからz=1x2=cos2(α/2)cos2θcos(α/2)である。よってC=(cosθcos(α/2),0,cos2(α/2)cos2θcos(α/2))である。

(2) では4本の単位ベクトルのなす角がすべて等しく、端点 A,B,C,D は正四面体を作る。

(2) AB のなす角は α である。相異なる2つのベクトルのなす角がすべて等しいならば,CACB のなす角も α である。したがって(1)で θ=α としてよい。

(1) より C=(x,0,z),x=cosαcos(α/2),z>0 である。D についても(1)と同じ内積条件を用いると,z 座標だけが負になるので D=(x,0,z) である。

さらに CD のなす角も α であるから CD=cosα である。一方,C は単位ベクトルなので x2+z2=1 であり,したがって CD=x2z2=2x21 である。よって 2x21=cosα を得る。

ここで u=cosα2 とおく。0<α<π より 0<u<1 であり,cosα=2u21,x=2u21u である。これを 2x21=cosα に代入すると 2(2u21u)21=2u21 である。整理して (2u21)2=u4 すなわち 3u44u2+1=0 を得る。因数分解すると (3u21)(u21)=0 である。0<u<1 なので u2=1 は不適であり,u2=13 である。

したがって cosα=2u21=13 であり,x=cosαu=13 である。また z=1x2=23 で,z>0 を選ぶ。よって求める点は C=(13,0,23) である。

別解

解法2(正四面体の重心を使う方法)

方針

すべての中心角が等しいとき、4点は正四面体の頂点になる。外接球中心と重心が一致することから4本の位置ベクトルの和を 0 とし、対称性と内積条件を組み合わせて C を短く決定する。

解答

(1)

C=(x,y,z) とおく。ABxz 平面に関して対称であり、OAOC=OBOC=cosθである。2つの内積の差を取ると2ysinα2=0となるので、0<α<π より y=0 である。さらにxcosα2=cosθだからx=cosθcos(α/2)である。C は単位球面上にあり、z>0 なのでz=1x2=cos2(α/2)cos2θcos(α/2)を得る。したがってC=(cosθcos(α/2),0,cos2(α/2)cos2θcos(α/2))である。

(2)

すべての2点間の中心角が等しいので,4点 A,B,C,D は同じ辺の長さをもつ正四面体の頂点である。正四面体では外接球の中心と重心が一致するので,この場合はOA+OB+OC+OD=0である。いま A+B=(2cosα2,0,0),C+D=(2x,0,0) だから x=cosα2 である。一方,AC=cosα かつ C=(x,0,z) より xcosα2=cosα である。上の x=cos(α/2) を代入して cos2α2=cosα=2cos2α21 となる。よって cos2α2=13 であり,同じく C=(13,0,23) を得る。

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。試験場での目安は24分で、空間ベクトルと対称性の使い方で差がつく問題である。採点点は、角条件を内積で書き、A,B の対称性から y=0 を導くこと、(2)で CD の角の条件まで使い切ることである。A,B,C だけの条件で止めると α が決まらないため注意したい。別解の正四面体の見方は短いが、重心と外接球中心の一致を使うため、答案ではその根拠を一文添えると安全である。

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出典: 北海道大学 2008年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。