方針
共通接線を未知係数の直線として置き,2つの放物線との交点方程式がそれぞれ重解をもつ条件を立てる。接線が決まったら,接点と2放物線の交点を 座標で整理し,囲まれる領域を左右2つの放物線弓形に分けて積分する。
解答
(1)
直線を とおく。これが に接するためには, が重解をもてばよい。すなわち判別式より したがって である。
同じ直線が にも接する条件を調べると, すなわち が重解をもつから, である。ここに を代入すると となる。整理して より両辺を で割ると したがって である。よって となり,求める共通接線は である。
の代表図。左右の色付き部分をそれぞれ積分する。
(2)
接点の位置も確認しておく。 において接線の傾きは であるから,接点の 座標は である。また の傾きは なので, である。
一方,2つの放物線の交点は より であり, だから である。したがって,囲まれる領域は から までは と接線の間, から までは と接線の間に分けて計算できる。
と接線の差は また と接線の差は よって面積 は それぞれ , と見れば したがって である。
別解
解法2
方針
2つの放物線上の接点の 座標をそれぞれ文字で置き、接線公式の傾きと切片を直接比較する。判別式を展開せずに接点 が決まり、面積は解法1と同じ2区間の積分で求める。
解答
(1)
上の における接線はである。一方、 上の における接線はである。
これらが同じ直線になるための条件は第1式から である。これを第2式へ代入するとであり、 を用いて整理すれば を得る。したがってである。
(2)
2放物線は で交わり、接点の 座標は である。各放物線と接線との差はよって面積 は
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中5。試験場での目安は18分で、位置づけは標準的な完答対象である。主な採点点は、共通接線の接点を文字で置き、接点位置と交点で積分区間を分けること。注意点は、放物線同士の交点が であることを境に使うこと。
補足。接線条件を判別式で処理すると,傾きと切片が一意に決まる。面積計算では,単に2放物線の上下関係だけを見るのではなく,共通接線との接点が ,放物線同士の交点が であることを押さえるのが要点である。差がそれぞれ平方の形になるため,最後は同じ大きさの3次積分が2つ現れる。