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北海道大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

a を正の実数とし、2つの放物線C1:y=x2,C2:y=x24ax+4aを考える。

(1) C1C2 の両方に接する直線 l の方程式を求めよ。

(2) 2つの放物線 C1,C2 と直線 l で囲まれた図形の面積を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

微分積分図形と方程式 接線・法線面積計算文字消去

方針

共通接線を未知係数の直線として置き,2つの放物線との交点方程式がそれぞれ重解をもつ条件を立てる。接線が決まったら,接点と2放物線の交点を x 座標で整理し,囲まれる領域を左右2つの放物線弓形に分けて積分する。

解答

(1)

直線を y=mx+n とおく。これが C1:y=x2 に接するためには,x2=mx+n が重解をもてばよい。すなわち判別式より m2+4n=0, したがって n=m24 である。

同じ直線が C2:y=x24ax+4a にも接する条件を調べると,x24ax+4a=mx+n すなわち x2(4a+m)x+4an=0 が重解をもつから,(4a+m)24(4an)=0 である。ここに n=m2/4 を代入すると (4a+m)216am2=0 となる。整理して 16a2+8am16a=0. a>0 より両辺を 8a で割ると 2a+m2=0, したがって m=2(1a) である。よって n={2(1a)}24=(1a)2 となり,求める共通接線は y=2(1a)x(1a)2 である。

a=1 の代表図。左右の色付き部分をそれぞれ積分する。

(2)

接点の位置も確認しておく。C1 において接線の傾きは 2x であるから,接点の x 座標は 2x=2(1a),x=1a である。また C2 の傾きは 2x4a なので,2x4a=2(1a),x=1+a である。

一方,2つの放物線の交点は x2=x24ax+4a より 4a(1x)=0 であり,a>0 だから x=1 である。したがって,囲まれる領域は x=1a から x=1 までは C1 と接線の間,x=1 から x=1+a までは C2 と接線の間に分けて計算できる。

C1 と接線の差は x2{2(1a)x(1a)2}=(x(1a))2. また C2 と接線の差は x24ax+4a{2(1a)x(1a)2}=(x(1+a))2. よって面積 SS=1a1(x(1a))2dx+11+a(x(1+a))2dx. それぞれ u=x(1a)v=x(1+a) と見れば S=0au2du+a0v2dv=a33+a33. したがって S=2a33 である。

別解

解法2

方針

2つの放物線上の接点の x 座標をそれぞれ文字で置き、接線公式の傾きと切片を直接比較する。判別式を展開せずに接点 1a,1+a が決まり、面積は解法1と同じ2区間の積分で求める。

解答

(1)

C1 上の x=u における接線はy=2uxu2である。一方、C2 上の x=v における接線はy=(2v4a)x+4av2である。

これらが同じ直線になるための条件は2u=2v4a,u2=4av2.第1式から v=u+2a である。これを第2式へ代入するとu2=4a(u+2a)2であり、a>0 を用いて整理すれば u=1a, v=1+a を得る。したがってl: y=2(1a)x(1a)2である。

(2)

2放物線は x=1 で交わり、接点の x 座標は 1a,1+a である。各放物線と接線との差はC1l={x(1a)}2,C2l={x(1+a)}2.よって面積 SS=1a1{x(1a)}2dx+11+a{x(1+a)}2dx=a33+a33=2a33.

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中5。試験場での目安は18分で、位置づけは標準的な完答対象である。主な採点点は、共通接線の接点を文字で置き、接点位置と交点で積分区間を分けること。注意点は、放物線同士の交点が x=1 であることを境に使うこと。

補足。接線条件を判別式で処理すると,傾きと切片が一意に決まる。面積計算では,単に2放物線の上下関係だけを見るのではなく,共通接線との接点が 1a,1+a,放物線同士の交点が 1 であることを押さえるのが要点である。差がそれぞれ平方の形になるため,最後は同じ大きさの3次積分が2つ現れる。

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出典: 北海道大学 2010年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。