方針
直線 と がそれぞれ自分自身に移るので、方向ベクトル 、 の像が同じ直線上に残る条件を係数で書く。そこから を得て、x軸方向 の像 が 上にあることから を導く。最後に で の範囲と の符号2通りを決める。
解答
(1)
行列 によって点 は へ移る。
条件(イ)より、直線 上の方向ベクトル の像 も直線 上にある。したがって である。
条件(ロ)より、直線 上の方向ベクトル の像 も直線 上にある。したがって である。2式 を加減すると を得る。
条件(ハ)より、x軸上の方向ベクトル の像 は直線 上にある。ここで なら、後で得る に反して不可能である。よって である。
行列式条件 は、 より となる。さらに を代入すると である。左辺が正でなければならないので である。したがって である。
(2)
(1)より であるから である。また 、、 なのでである。よってまたはである。
別解
解法2(不変直線を固有方向として扱う)
方針
直線 、 の方向ベクトルを固有ベクトルとして扱う。2方向の倍率を とすれば、行列式条件は、x軸の像の傾き条件は となる。ここから倍率を決め、標準基底へ戻す。
解答
(1) とおく。条件(イ)(ロ)より、ある実数 が存在してと書ける。行列式は基底を変えても同じなので一方、であるから、x軸方向の像は なので とはならない。条件(ハ)より とおけば、 より であり、したがって(2)
上式を について解くとよって は同符号で、である。ただし2つの符号は同時に選ぶ。
基底 から標準基底へ戻すとしたがってまたはである。
総評
難度6、目安時間22分。不変な2直線を、方向ベクトルが同じ直線上へ移る条件として読み替える問題である。 まで出れば、あとはx軸の像と行列式条件でほぼ決まる。 の符号が正負2通り残る点、 は行列式が正の実数として実現するための条件である点を落とさないようにしたい。 第2解法では2本の不変直線を固有方向と見ることで、行列の形と の由来を幾何的に確認できる。