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北海道大学 2021年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

袋の中に番号1のカードが1枚,番号2のカードが2枚,番号3のカードが3枚,番号4のカードが4枚,
合計10枚入っている。この袋の中からカードを1枚ずつ引いていく。
ただし,一度引いたカードは袋の中には戻さないものとする。
n枚目で初めて4つすべての番号のカードが現れる事象をAn
初めて4つすべての番号のカードが現れたときに引いたカードが番号jである事象をBjとする。

(1) A10の起こる確率を求めよ。

(2) A9B1の起こる確率を求めよ。

(3) A9が起こったときのB1が起こる条件付き確率を求めよ。

難易度7/ 10計算量5/ 10目安12

確率場合の数 条件付き確率、数え上げ、余事象

方針

「初めて4種類がそろう」とは,その直前までちょうど1種類の番号が1枚も出ていないということである。終盤の問題なので,不足している番号の全カードが残りの位置に入る必要がある。(1) では10枚目まで不足し続けられるのは1枚しかない番号1だけである。(2) は9枚目に番号1が初めて出る場合を数える。(3) では A9 を,9枚目で初めて出る番号が1の場合と2の場合に分け,条件付き確率を計算する。

解答

(1) A10 が起こるとは,9枚目までに4種類すべては現れず,10枚目で初めて4種類がそろうということである。10枚目まで現れない番号があるなら,その番号のカードはすべて10枚目以降に残っていなければならない。しかし10枚目以降の位置は10枚目の1か所だけなので,そのような番号はカードが1枚しかない番号1に限られる。

したがって A10 は「番号1のカードが10枚目に引かれる」ことと同値である。番号1のカードの位置は10か所のうち等確率なので P(A10)=110 である。

(2) A9B1 は,9枚目で初めて4種類がそろい,その9枚目のカードが番号1である事象である。番号1のカードは1枚だけなので,これは番号1のカードが9枚目にあることと同値である。

実際,番号1が9枚目にあるとき,最初の8枚は番号2,3,4のカードから8枚引かれている。番号2,3,4のカードは合計9枚あり,その内訳は2枚,3枚,4枚であるから,そこから1枚だけ残して8枚を引けば,番号2,3,4はすべて少なくとも1枚ずつ現れている。したがって9枚目の番号1で初めて4種類がそろう。

よって P(A9B1)=110 である。

(3)

まず A9 が起こる場合を分類する。8枚目までに現れていない番号のカードは,9枚目と10枚目の位置にすべて残っていなければならない。したがって,その番号のカード枚数は高々2枚である。可能なのは番号1または番号2だけである。

番号1が9枚目で初めて現れる場合の確率は,(2) より 110 である。番号2が9枚目で初めて現れる場合は,番号2の2枚のカードが9枚目と10枚目に入っている場合である。番号2のカードが入る2つの位置は 10C2 通りが等確率なので,その確率は 110C2=145 である。このとき最初の8枚には番号1,3,4がすべて現れているので,確かに9枚目で初めて4種類がそろう。

したがって P(A9)=110+145=1190 である。求める条件付き確率はP(B1A9)=P(A9B1)P(A9)=1101190=911である。

総評

難度7、計算量5。想定時間は12分程度。全体を直接順列で数えるより,「直前まで欠けている番号」のカード枚数に注目すると整理しやすい。A10 では不足番号は1枚しかない番号1に限られ,A9 では番号1または番号2だけが可能である。この分類を明示しないと,番号3や4の場合を誤って含める危険がある。別解として全順列を分母にして数え上げる方法もあるが,位置の組合せで見る本解の方が簡潔でミスが少ない。

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出典: 北海道大学 2021年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。