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北海道大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

a1=2b1=1およびan+1=2an+3bn,bn+1=an+2bn(n=1,2,3,)で定められた数列{an}{bn}がある。cn=anbnとおく。

(1) c2を求めよ。

(2) cnは偶数であることを示せ。

(3) nが偶数のとき,cnは28で割り切れることを示せ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安11

数列整数 漸化式の変形、偶奇性、剰余分類

方針

(1) は漸化式に直接代入する。(2) は 2 で割った余りを追うと,(an,bn) の偶奇が入れ替わるため,常に少なくとも一方が偶数であることが分かる。(3) は n が偶数のときに 4bn7anbn を別々に示す。47 は互いに素なので,合同式の周期表を用いて両方の割り切れを確認する。

解答

(1)

漸化式より a2=2a1+3b1=22+31=7 であり,b2=a1+2b1=2+21=4 である。したがって c2=a2b2=74=28 である。

(2) 2 で割った余りを考える。漸化式から an+1=2an+3bnbn(mod2) であり,bn+1=an+2bnan(mod2) である。初期値は (a1,b1)(0,1)(mod2) なので,次の項では (1,0),さらに次では (0,1) に戻る。したがって任意の n について,an,bn の一方は偶数,もう一方は奇数である。よって cn=anbn は偶数である。

(3)

まず 4 で割った余りを調べる。漸化式を用いると (an,bn)(2,1),(3,0),(2,3),(1,0)(mod4) をこの順に繰り返す。実際,(1,0) の次は (21+30,1+20)(2,1)(mod4) となり初めに戻る。したがって n が偶数のときは常に bn0(mod4) である。よって 4cn である。

次に 7 で割った余りを調べる。同じく漸化式で順に計算するとn(mod8)12345670(an,bn)(2,1)(0,4)(5,1)(6,0)(5,6)(0,3)(2,6)(1,0)(mod7)となる。最後の (1,0) の次は (21+30,1+20)(2,1)(mod7) であるから,この表は周期的に繰り返される。表を見ると,n が偶数のときは an または bn の少なくとも一方が 7 の倍数である。したがって 7cn である。

以上より,n が偶数のとき cn47 の両方で割り切れる。47 は互いに素なので,28cn である。

別解

解法2(2項先の積を直接結ぶ方法)

方針

(1) (2) は直接計算と偶奇で処理する。(3) では漸化式を2回適用して an+2,bn+2an,bn で表す。その積を展開すると cn+297cn が28の倍数になり,偶数番目の項がすべて c2 と同じ余りをもつことが分かる。

解答

(1) a2=7,b2=4であるからc2=28である。

(2)
漸化式を 2 で見るとan+1bn,bn+1an(mod2).初期状態は (a1,b1)(0,1)(mod2) なので,(0,1)(1,0) を交互に取る。したがって常に一方が偶数であり,cn=anbn は偶数である。

(3)
漸化式をもう一度用いるとan+2=2(2an+3bn)+3(an+2bn)=7an+12bn,bn+2=(2an+3bn)+2(an+2bn)=4an+7bn.よってcn+2=(7an+12bn)(4an+7bn)=28an2+97anbn+84bn2=97cn+28(an2+3bn2).したがってcn+297cn13cn(mod28).ここで c2=280(mod28) である。上の関係を n=2,4,6, と順に用いれば,すべての正の整数 m についてc2m0(mod28)となる。ゆえに n が偶数なら cn は28で割り切れる。

総評

難度6、計算量5。想定時間は11分程度。偶奇は2での状態交換だけで示せる。28の倍数性には、4と7の周期を個別に確認する方法と、2項先の積を直接結んで偶数番目だけを帰納的に追う方法がある。後者ではcの係数97をそのまま28で1と誤認しないことが注意点だが、c2が0余りなので結論には十分である。両解法を初期項でも検算した。

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出典: 北海道大学 2021年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。