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北海道大学 2025年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

∣α−35∣≤116を満たす実数αと関数
f(x)=52x(1−x)に対して,数列{an}をa1=α,an+1=f(an)(n=1,2,3,…)と定める。

(1) 方程式f(x)=35を解け。

(2) すべての実数xについて∣f(x)−35∣≤52(∣x−35∣+15)∣x−35∣となることを示せ。

(3) すべての自然数nについて∣an−35∣≤112(34)nとなることを示せ。

難易度5/ 10計算量3/ 10

数列、論証・証明 展開・因数分解、不等式評価、数学的帰納法

方針

数列の値そのものを展開すると,次数が急に大きくなる。
収束先となる3/5との差を調べ,次の差が現在の差より小さくなることを示す。
固定点からの差を因数分解して帰納法に使う
f(x)−3/5=−(5/2)(x−3/5)(x−2/5)と因数分解する。
x−2/5=(x−3/5)+1/5に三角不等式を使えば(2)が得られる。
(3)では,帰納法の仮定から差が1/16以下であることを引き出す。

(3) の右辺は,n=1のとき1/16であり,nが増えると減少する。
したがって,あるnで求める不等式が成り立つなら
∣an−3/5∣≤1/16も成り立つ。
これを(2)へ入れると,次の差を評価する係数は52(116+15)=2132<34となる。

ここで「すべてのnで差が小さい」と先に仮定してはいけない。
初項で成り立つことと,一つのnからn+1へ引き継げることを示して,帰納法を完成させる。

解答

(1) f(x)=3/5は25x2−25x+6=0と同値である。左辺は(5x−2)(5x−3)だからx=25, 35.(2) f(x)−35=−52(x−35)(x−25).三角不等式から∣x−25∣=∣x−35+15∣≤∣x−35∣+15.これを因数分解した式の絶対値へ代入すれば,求める不等式が得られる。

(3) 数学的帰納法で示す。n=1では∣a1−35∣≤116=112(34)なので成り立つ。
あるn≥1で成り立つとすると∣an−35∣≤112(34)n≤116.(2)により∣an+1−35∣≤52(116+15)∣an−35∣≤34⋅112(34)n=112(34)n+1.したがって,すべての自然数nについて成り立つ。

別解

別解・背景

方針

差の漸化式によるさらに強い評価と収束。

解答

en=an−3/5とおくとen+1=−12en−52en2.∣en∣≤1/16なら∣en+1∣≤(12+52⋅116)∣en∣=2132∣en∣.初項から帰納的に∣en∣≤(1/16)(21/32)n−1が得られる。
これは問題で求める評価よりも強く,an→3/5も従う。

漸化式の固定点を代入して差を取ると,複雑な反復計算が差の評価へ変わる。
小さい差が次の項でも小さく保たれることを,係数の数値とともに確認する。

総評

反復関数の固定点からの差を因数分解し、次の差を小さくする係数を求める。帰納法の仮定から1/16という上限を引き出すことが、評価を次の項へつなぐ鍵になる。

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出典: 北海道大学 2025年度 後期日程 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。