方針
数列の値そのものを展開すると,次数が急に大きくなる。
収束先となる3/5との差を調べ,次の差が現在の差より小さくなることを示す。
固定点からの差を因数分解して帰納法に使う
f(x)−3/5=−(5/2)(x−3/5)(x−2/5)と因数分解する。
x−2/5=(x−3/5)+1/5に三角不等式を使えば(2)が得られる。
(3)では,帰納法の仮定から差が1/16以下であることを引き出す。
(3) の右辺は,n=1のとき1/16であり,nが増えると減少する。
したがって,あるnで求める不等式が成り立つなら
∣an−3/5∣≤1/16も成り立つ。
これを(2)へ入れると,次の差を評価する係数は25(161+51)=3221<43となる。
ここで「すべてのnで差が小さい」と先に仮定してはいけない。
初項で成り立つことと,一つのnからn+1へ引き継げることを示して,帰納法を完成させる。
解答
(1) f(x)=3/5は25x2−25x+6=0と同値である。左辺は(5x−2)(5x−3)だからx=52, 53.(2) f(x)−53=−25(x−53)(x−52).三角不等式からx−52=x−53+51≤x−53+51.これを因数分解した式の絶対値へ代入すれば,求める不等式が得られる。
(3) 数学的帰納法で示す。n=1ではa1−53≤161=121(43)なので成り立つ。
あるn≥1で成り立つとするとan−53≤121(43)n≤161.(2)によりan+1−53≤25(161+51)an−53≤43⋅121(43)n=121(43)n+1.したがって,すべての自然数nについて成り立つ。
別解
別解・背景
方針
解答
en=an−3/5とおくとen+1=−21en−25en2.∣en∣≤1/16なら∣en+1∣≤(21+25⋅161)∣en∣=3221∣en∣.初項から帰納的に∣en∣≤(1/16)(21/32)n−1が得られる。
これは問題で求める評価よりも強く,an→3/5も従う。
漸化式の固定点を代入して差を取ると,複雑な反復計算が差の評価へ変わる。
小さい差が次の項でも小さく保たれることを,係数の数値とともに確認する。
総評
反復関数の固定点からの差を因数分解し、次の差を小さくする係数を求める。帰納法の仮定から1/16という上限を引き出すことが、評価を次の項へつなぐ鍵になる。
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2016–2019・2021–2026年度問題編48ページ・解答編89ページ
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出典: 北海道大学 2025年度 後期日程 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。