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北海道大学 2025年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

下図のように,底面の半径が1で高さが1の直円柱をSとする。
Sの2つの底面をそれぞれT,Uとする。Tの中心をOとし,Tの周上の2点A,Bを
直線ABと点Oとの距離が22となるようにとる。
点Oから直線ABに下ろした垂線と直線ABとの交点をCとし,Uの周上の点Dを
CD⊥ABかつ∠OCDが鋭角となるようにとる。
3点A,B,Dを含む平面をαとし,Sをαで分割してできる2つの立体のうち
点Oを含む方をVとする。

(1) 不定積分∫t1−t2 dtを求めよ。

(2) 点Eは直線OCとVの共通部分にあるとする。
点Cと点Eとの距離をsとし,t=s−22とおく。
点Eにおいて直線OCと垂直に交わる平面βによるVの切り口の面積をtを用いて表せ。

(3) Vの体積を求めよ。

問題の図

難易度6/ 10計算量5/ 10

積分、図形と方程式 図形的解釈、置換積分、体積計算、部分積分

方針

切り口の平面は,円柱の軸に平行な方向を含む。
直線OCを横軸に取ると,切り口の横幅は円の弦,縦の高さは平面αの直線的な高さになる。
円の弦の長さと斜めの平面の高さを掛ける
c=2/2とし,Oを原点,OCをx軸の正方向,円柱の高さをz方向とする。
条件からC=(c,0,0),D=(−1,0,1)となる。
Eではx=−tであり,切り口は横幅21−t2,高さ(t+c)/(1+c)の長方形である。

CD⊥ABだけでは,上の円周の候補はx=1とx=−1の二つある。
∠OCDが鋭角という条件によって,DはOを越えた側のx=−1に決まる。
この条件を落とすと,別の平面を積分することになる。

直線OCとVの共通部分は−1≤x≤cであり,
s=c−x,t=s−c=−xだから−c≤t≤1である。
切り口の高さはt=−cで0,t=1で1となる。
円の弦の長さはt=1で0なので,両端の切り口は退化して面積が0になる。

体積の積分にはt1−t2と1−t2が現れる。
前者は(1)の置換積分,後者は円の面積またはt=sin⁡uの置換で求める。
端点t=−2/2が角度−π/4に対応することを使う。

解答

u=1−t2とおけばdu=−2t dtより∫t1−t2 dt=−13(1−t2)3/2+C.c=2/2とする。Oを原点,OCをx軸の正方向,
Tをz=0,Uをz=1に取る。ABはx=c,z=0であり,
垂直の条件と鋭角の条件からD=(−1,0,1)となる。
平面αはz=c−x1+c.Oを含む側では0≤z≤(c−x)/(1+c),−1≤x≤c。
Eのx座標はx=c−s=−tだから,平面βはx=−tである。
切り口の横幅は21−t2,高さは(c+t)/(1+c)なので,面積は2(t+c)1−t21+c(−c≤t≤1).(2)より,体積は21+c∫−c1(t+c)1−t2 dt.(1)から∫−c1t1−t2 dt=c6.またt=sin⁡uにより∫−c11−t2 dt=∫−π/4π/2cos⁡2u du=3π8+14.したがって体積は2c1+c(3π8+512)=(2−1)(9π+10)12.

別解

別解・背景

方針

水平な切り口を用いた体積の表し方。

解答

高さzの水平面では,Vの切り口は単位円のうち
x≤c−(1+c)zとなる部分である。w=c−(1+c)zとおくと,その面積はF(w)=∫−1w21−x2 dx.体積は∫01F(c−(1+c)z) dzであり,変数をwに移すと11+c∫−1cF(w) dw.部分積分とF(−1)=0を用いれば,これが主解の積分と一致する。

円の一部分の面積を先に求める方法も使えるが,主解の切り口は長方形なので計算が短い。
立体の体積では,図から切り口の形が簡単になる方向を選ぶ。

総評

円柱を斜めに切る立体では、円の弦と平面の高さを掛ける方向を選ぶと切り口が長方形になる。鋭角条件で点Dの側を決め、tの範囲を求めてから体積を積分する。

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出典: 北海道大学 2025年度 後期日程 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。