方針
放物線上の接点のx座標をaとすれば,接線はaで一意に表せる。
同じ直線が円にも接する条件は,原点からその直線までの距離がrとなることである。
接線の距離のグラフと水平線の交点を数える
接線までの距離をd(a)とする。d(a)=rを満たす実数aの個数を,
dの増減から調べる。接線の傾き2a−3はaごとに異なるので,
aの個数と共通接線の本数が一致する。
円の式へ接線を代入して判別式を0にすることもできるが,aについて4次方程式が残る。
本数を数えるには,点と直線の距離を使う方が見通しがよい。
d(a)の分子はa2で,符号を場合分けする必要がない。
微分すると,分子が2a(2a−5)(a−2)と因数分解できる。
負のaの範囲ではdは∞から0へ減るため,r>0に対して解が必ず一つある。
残る正の範囲で解が三つになる条件を求めればよい。
a=2で極大値22,a=5/2で極小値55/4をとる。
この二つの値には,二乗を比較すると125/16<8という厳密な差がある。
水平線が両方の極値の間にあると,正の範囲の三つの単調区間とそれぞれ一度交わる。
極値に一致すると,接点を重ねて数えてはいけないため,共通接線は3本になる。ad′(a)d(a)−∞∞−↘000+↗2022−↘5/2055/4+↗+∞∞
解答
(x2−3x)′=2x−3より,接線はy−(a2−3a)=(2a−3)(x−a),すなわちy=(2a−3)x−a2.点と直線の距離の公式から,原点との距離はd(a)=(2a−3)2+1a2.(1)の接線が円C2にも接する条件はd(a)=rである。
接線の傾き2a−3はaごとに異なるから,この方程式の相異なる実数解を数えればよい。d′(a)=(4a2−12a+10)3/22a(2a−5)(a−2).分母は正なので,dは区間(−∞,0),(2,5/2)で減少し,(0,2),(5/2,∞)で増加する。
またd(0)=0,d(2)=22,d(5/2)=455,a→±∞limd(a)=∞.r>0に対して,負の範囲には解が一つある。
正の範囲に相異なる解が三つあるのは,水平線d=rが三つの単調区間の内部を通るときである。
したがって求める範囲は455<r<22.両端では正の範囲の解が二つとなり,共通接線は3本なので含まない。
別解
別解・背景
方針
解答
直線をy=mx+bとおく。放物線との交点の方程式はx2−(m+3)x−b=0.接する条件は判別式が0となることで,b=−(m+3)2/4を得る。
円にも接する条件はm2+1∣b∣=r.ここにm=2a−3を代入すると,主解のd(a)=rとなる。
放物線には垂直な接線がないため,この表し方で全接線を扱える。
接線の本数は,接点の数と対応することを確かめてから数える。
4次方程式の判別式を直接計算する必要はなく,距離の増減で根の個数を確定できる。
総評
二つの曲線に共通する接線は、放物線の接線と原点との距離を使って数えられる。接点のパラメーターと接線が一対一に対応することを示し、極値に一致する端では本数が減ることも確認する。
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出典: 北海道大学 2026年度 後期日程 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。