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熊本大学 2022年度
理系数学 第3問(理工系)

問題

を実数とし,とおく.このとき,以下の問いに答えよ.(問1) 次方程式が実数解を持つような点全体の集合をとおく.平面上に図示せよ.(問2) 次方程式は実数解を持つとする.の実数解がすべて以下で,少なくともつの実数解は以上となるような点全体の集合をとおく.平面上に図示せよ.(問3) 点が(問2)の集合全体を動くとき,の最小値を求めよ.

出典:熊本大学 2022年度 前期 理系 第3問

方針

解法1(判別式で領域を表し距離を最小化する方法)

(問1)は判別式で領域を出す。(問2)は実根を とし, を係数条件へ直す。得られた領域を2つの範囲に分け,(問3)では点 から領域への距離の最小として境界を確認する。

解法2(根の配置から領域を作り上側境界で評価する方法)

実根を とおき、, をVietaの関係で係数平面へ移す。最小化では、各 に対して点 に最も近い上側境界だけを調べる。

解答

解法1(判別式で領域を表し距離を最小化する方法)

(問1)

が実数解をもつ条件は判別式が 以上であることなので

である。したがって

であり,放物線 の下側の領域である。

(問2)

実数解を とする。すべての実数解が 以下である条件は, とおいたとき, の2つの解がともに 以下であることと同値である。よって

が必要である。判別式条件も合わせると

である。

さらに少なくとも1つの実数解が 以上であるためには,2つの実数解がともに負である場合を除けばよい。これは かつ の場合である。したがって領域

で表される領域である。

(問3)

求める式は

である。これは点 と点 の距離の2乗である。

の上側境界 上では, とおくと

である。 の上側境界 上では

である。また下側境界 上では

である。点 は領域 に含まれ,この点で値は である。したがって最小値は

である。

解法2(根の配置から領域を作り上側境界で評価する方法)

(問1)

判別式から

(問2)

実根を とする。 は、 による2根がともに0以下ということである。ゆえに

さらに である。 なら なのでこれは自動的に成り立つ。 なら2根の和は負だから、 と同値である。したがって

熊本大学 2022年度 第3問の図1

(問3)

目的式は点 からの距離の2乗

である。 では だから、固定した に対して上側境界で最小となり

では だから

等号は で成り立つ。よって最小値は