方針
双曲線上の点を とおき、変換後の2座標の積がすべての で になる条件を恒等式として比較する。そこで得られる から、対角型と反対角型の2通りだけに分かれる。最後に、それぞれが単に の中へ入るだけでなく、 の任意の点を実際に得られることまで確認する。
解答
上の点は と表せる。この点を与えられた一次変換で移した後の座標を とすると、 である。
まず、 が の中へ移るためには、すべての について でなければならない。実際に積を計算するとである。これが常に に等しいので、 の項、 の項、定数項を比べて を得る。
この3条件を満たす形を調べる。 から、 の少なくとも一方、 の少なくとも一方が である。もし または なら となり不適である。したがって残る可能性は または の2通りである。
次に十分性を確認する。 のときは であり、 なら である。また 上の任意の点 に対して とすれば であり、その点から が得られる。 のときは であり、同じく である。任意の に対しては とすれば であるから、やはり 全体が得られる。
よって必要十分条件は または である。
双曲線上の全点を保つ線形変換は、2つの型に限られる
別解
解法2
方針
双曲線上の点 を写し、 と
で積が1のまま有界であることから を得る。
その後 で定数項を決め、零成分の組合せを分類する。
解答
上の点 の像は が自身へ写るならが全ての で成り立つ。 でも左辺が
1のままなので 、 から である。
よって零成分を分類するとまたはの2通りだけが残る。
前者は 、後者は
であり、どちらも座標の積を保つ。
また係数は0でないので逆向きにも任意の 上の点を得られる。
したがって上の2条件が必要十分条件である。
総評
双曲線 の保存条件を、点 に対する恒等式へ落とすのが決め手である。目安時間は15分。係数比較で必要条件を出した後、最後に の任意の点が得られることを示して「自身の上へ」という条件まで満たす答案にする。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。