BC を固定し、AB=u とおくと AC=u+d になる。内積を平方完成して下限を読み取り、等号のときは A が BC の中点になって三角形が退化することまで確認する。逆向きは、下限より大きい値なら垂直方向のずれを選んで非退化な三角形を作る。
解答
BC=d,∣d∣=q とする。点 A から見た B へのベクトルを AB=u とおけば、C は B から d だけ進んだ点なのでAC=AB+BC=u+dである。したがって条件(B)の左辺はAB⋅AC=u⋅(u+d)=∣u∣2+u⋅d=u+2d2−4∣d∣2=u+2d2−4q2となる。
ここで平方の部分は0以上だから、まず p≧−4q2 が必要である。ただし等号が成り立つなら u=−2d であり、これは A が BC の中点であることを意味する。このとき3点 A,B,C は一直線上に並び、三角形にならない。よって実際に必要なのは p>−4q2 である。
逆に p>−4q2 とする。このとき R2=p+4q2>0 とおける。d に垂直な単位ベクトルを e とし、u=−2d+Re と取ると、u は d と同一直線方向ではないので、対応する3点 A,B,C は一直線上に並ばない。また u+2d2=R2=p+4q2 であるから AB⋅AC=p となる。さらに ∣BC∣=∣d∣=q である。
以上より、求める必要十分条件は p>−4q2 である。
別解
解法2
方針
辺 BC を x 軸上に左右対称に置き,点 A の座標を用いて内積を計算する。非退化条件は A の高さが0でないことなので,取り得る p の範囲と十分性が同時に見える。
逆にこの不等式が成り立つならs=0,t=p+4q2と選べる。この t は0でないから三角形は退化せず,内積はちょうど p になる。よって必要十分条件はp>−4q2である。
総評
難易度は5,計算量は4程度である。想定時間は12分から18分程度。平方完成で下限を出すだけなら標準的だが、等号のときに A が BC の中点となり、三角形が退化するため不等号が厳しくなる点が採点上の分かれ目である。十分性では、下限より大きい値を実際に作れることを、BC に垂直な方向を選ぶなどして説明すると答案として強い。 逆向きの構成まで書いて、必要条件だけで終わっていないことを示すのが満点答案の条件になる。