方針
まず が実数係数で動ける範囲を分類する。(i)の非実根かつ では実方向と虚方向を別々に調整できる。(ii)では、元の2根が実数なら動ける範囲は実軸、非実根で なら全ての複素数、 なら虚軸だけになる。各場合で の根がその範囲に入るかを判別式や直接代入で調べる。
解答
(i) より とおくと、2根は である。
任意の複素数を と書く。実数 に対してである。したがって を満たすように を選べばよい。 かつ だから を満たす実数 は存在する。実際、とすればよい。よって任意の複素数 は と表される。
(ii) とおく。条件(*)は、 の根が に1つも入らないことと同じである。
まず の場合を考える。このとき は実数である。 なら の少なくとも一方は0でないので、 は実数全体である。したがって条件(*)は、実係数2次式 が実数解をもたないことと同値である。その条件は判別式より すなわち である。これは と書ける。
なお のときは なので であるが、 であり、条件(*)を満たす。この点も後で述べる に含まれる。
次に の場合を考える。この場合は (i) により が複素数全体になる。2次式 は複素数の範囲では必ず根をもつので、その根は に入ってしまう。よって条件(*)は成り立たない。
最後に の場合を考える。このとき であり、 は虚軸全体である。 とおくとである。これが0になるためには虚部から が必要であり、そのとき実部から が必要である。したがって、この場合は のとき、かつそのときに限り条件(*)を満たす。
以上をまとめる。 の部分では である。 の部分では である。ゆえに求める集合 はである。
図示すると、 では放物線 の下側または境界と、放物線 の下側との共通部分を取る。ただし後者の境界は含まない。さらに の縦軸上は、点 だけを除いてすべて含める。
別解
解法2
方針
2根が張る実係数の集合 を、実軸・複素平面全体・虚軸・原点の4種類に分類する。各場合で の根が に入る条件を調べ、境界を2本の放物線と 上の例外として図示する。
解答
(i) とおけば任意の に対しを満たす実数 を取れば となる。
(ii) とする。
で なら である。このとき条件(*)は が実根をもたないこと,すなわちと同値である。 も なので条件を満たす。
なら (i) により である。2次式 は複素根をもつため,条件(*)は成り立たない。
なら である。 を代入するとだから,これが0になるのは のときだけである。
以上より
総評
難易度は8,計算量は7程度である。想定時間は35分から45分程度。最重要点は、 が動く範囲を場合分けしてから の根の位置を調べることである。 では範囲が複素数全体になり条件が不可能になる一方、 では虚軸だけになるため例外的に多くの点が残る。図示では の縦軸を通常の放物線領域とは別に扱い、 だけを除くことを忘れやすい。