方針
(1) は から単位円上の条件を共役で表す。(2)は単位円上の各点について を代入し、差 を整理して を示す。(3)では とおき、 を使う。 についてだけ を代入し、共通因子を消すと が出るので、相異なる条件から を得る。
解答
(1)
複素数 が単位円上にあることは と同値である。このとき であり、 だから、両辺を で割って を得る。
逆に が成り立つなら、右辺が定義されているので である。両辺に をかけると であり、すなわち である。 だから となり、 は単位円上にある。よって必要十分条件が示された。
(2) が単位円上にあるとする。(1)より である。したがってである。ここで を用いると、分子と分母に現れる は打ち消し合い、また符号も2個ずつ出るので となる。したがって は実数である。
(3) とおく。 は単位円上にあるので、(1)より である。また は実数だから である。
まず と書ける。一方、共役を取るとである。前半の比はである。またである。したがって となる。 であり、 は相異なるので、共通因子 を消して を得る。分母は0でない。両辺を払うと である。展開して共通項を消すと となる。すなわち である。 だから であり、 である。よって は単位円上にある。
別解
解法2
方針
交比 の偏角を、4点を結ぶ線分の向き付き角の差として読む。単位円上の4点なら同じ弦を見る円周角が等しいので は実数になり、逆に が実数なら3点を通る円周角条件から第4点も同じ円上にある。
解答
(1)
が単位円上にあることは と同値である。 より(2)
複素数の商の偏角は線分の向き付き角を表すので4点が同じ単位円上にあれば、右辺の2角は同じ弦 に対する円周角であり、向きを含めて の整数倍だけ異なる。従ってであり、 は実数である。
(3)
が実数なら逆にこれは4点が同一円周上にあるための円周角の逆である。 を通る円は単位円で一意だから、相異なる第4点 も単位円上にある。
総評
難度7、計算量7。単位円上では共役が逆数になる、という基本事実を4点の式に丁寧に代入する証明問題である。想定時間は25分程度。(2)は符号が2個ずつ出て打ち消えること、(3)は についてはまだ単位円上と分かっていないので と置いてはいけないことが重要である。分母が0でないのは4点が相異なるためであり、最後に から を結論する。計算量はあるが、共通因子を先に分けると見通しがよい。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。