方針
直交条件から交点座標と二円の半径を求め、r=cosϕ と置く。四辺形と二円共通部分を扇形で表し、微分の符号を調べる。
解答
上側の交点を P=(x,y) とする。OP⊥O′P と OP=r よりx=r2,y=r1−r2.r=cosϕ (0<ϕ<π/2) とおくと、O′P=sinϕ である。四辺形の面積は sinϕcosϕ で、二円の共通部分はϕcos2ϕ+(2π−ϕ)sin2ϕ−sinϕcosϕ.従って求める面積はA(ϕ)=2sinϕcosϕ−ϕcos2ϕ−(2π−ϕ)sin2ϕ.微分するとA′(ϕ)=cos2ϕ+(2ϕ−2π)sin2ϕ.u=2ϕ−π/2 と置けば A′=ucosu−sinu で、tanu>u を用いると ϕ<π/4 で正、ϕ>π/4 で負である。よって最大は ϕ=π/4、r=1/2 のときAmax=1−4π.
別解
解法2(対称点からのずれで比較)
方針
面積式を ϕ=π/4+t で整理し、最大候補の対称点との差を一変数の非負式へ直す。導関数の符号を tanx>x で示す。
解答
交点とレンズ面積の計算によりA(ϕ)=sin2ϕ−4π−(ϕ−4π)cos2ϕ.t=ϕ−π/4 とおくとA(ϕ)=cos2t−4π+tsin2t.従ってA(4π)−A(ϕ)=H(t)=1−cos2t−tsin2t.H は偶関数である。0<t<π/4 ではH′(t)=sin2t−2tcos2t.0<2t<π/2 で tan2t>2t だから H′(t)>0 である。よって H(t)≧0、等号は t=0 のみである。したがって最大は ϕ=π/4 でAmax=1−4πとなる。
総評
難易度8、計算量7。目安時間は36分である。直交条件から二円の半径が r,1−r2 になること、四辺形からレンズ部分を引くことが核心である。対称性だけで最大と断言せず、tanu>u による単調性または差の非負性まで示す。
冊子PDFで見る京大の積分の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 1986年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。