方針
水深を y y とし、水面の面積を円錐の相似から C ( 10 − y ) 2 C ( 10 − y ) 2 と表す。体積の増加は d V / d y d V / d y と d y / d t d y / d t の積であり、注水速度は 10 − y 10 − y に比例して与えられているので、d t / d y = C ( 10 − y ) d t / d y = C ( 10 − y ) の形になる。空から水深 y y までの時間を積分で表し、9時間で y = 2 y = 2 という条件から定数 C C を決める。満水 y = 10 y = 10 までの総時間を求め、すでに経過した9時間を引く。
解答
水深を y y m とする。円錐は底面が下側にあるので、水面の半径は、頂点までの残りの高さ 10 − y 10 − y に比例する。したがって水面の面積は C ( 10 − y ) 2 C ( 10 − y ) 2 と書ける。ただし C C はタンクの大きさと単位換算を含む正の定数である。
水の体積を V V 、時間を分単位で t t とする。水深が y y から少し増えるときの体積の増加率は水面の面積であるから d V d y = C ( 10 − y ) 2 d y d V = C ( 10 − y ) 2 である。また、注水速度は問題文より d V d t = 10 − y d t d V = 10 − y である。したがって d V d t = d V d y d y d t d t d V = d y d V d t d y より C ( 10 − y ) 2 d y d t = 10 − y C ( 10 − y ) 2 d t d y = 10 − y である。y < 10 y < 10 なので 10 − y > 0 10 − y > 0 であり、d t d y = C ( 10 − y ) d y d t = C ( 10 − y ) を得る。
空の状態、すなわち y = 0 y = 0 から水深 y y になるまでの時間は ∫ 0 y C ( 10 − u ) d u = C ( 10 y − y 2 2 ) ∫ 0 y C ( 10 − u ) d u = C ( 10 y − 2 y 2 ) 分である。
9時間後、すなわち 540 540 分後に水位が 2 2 m になったので 540 = C ( 10 ⋅ 2 − 2 2 2 ) = C ( 20 − 2 ) = 18 C 540 = C ( 10 ⋅ 2 − 2 2 2 ) = C ( 20 − 2 ) = 18 C である。よって C = 30 C = 30 である。
満水は y = 10 y = 10 のときである。空から満水までの時間は 30 ( 10 ⋅ 10 − 10 2 2 ) = 30 ( 100 − 50 ) = 1500 30 ( 10 ⋅ 10 − 2 1 0 2 ) = 30 ( 100 − 50 ) = 1500 分である。これは 1500 60 = 25 60 1500 = 25 時間である。
すでに9時間経過しているので、満水になるのはあと 25 − 9 = 16 25 − 9 = 16 時間後である。
別解。微分記号を使わずに、薄い水の層で考えてもよい。水深 y y の近くで厚さ Δ y Δ y だけ水位を上げるには、必要な水量は ( 10 − y ) 2 Δ y ( 10 − y ) 2 Δ y に比例する。一方、注水速度は 10 − y 10 − y に比例するから、必要時間は ( 10 − y ) Δ y ( 10 − y ) Δ y に比例する。したがって時間は ∫ ( 10 − y ) d y ∫ ( 10 − y ) d y に比例し、上と同じ計算になる。
総評
相似と微分を使う水槽問題で、18分程度が目安である。底面が下側、頂点が上側なので、水面の半径が y y ではなく 10 − y 10 − y に比例する点が最も重要である。タンクの底面半径や単位換算は全て定数 C C にまとめられ、9時間で2mという条件で消去できる。満水までの総時間を求めた後、問題が聞いているのは「あと何時間後か」なので、すでに経過した9時間を引くところまで忘れないようにしたい。
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京大の微分の問題
出典: 京都大学 1989年度 前期 数学(大学公式の問題PDF )。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。