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京都大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

実数abに対し,関数f(x)を次のように与える.f(x)=cos2x+4acosx+bすべてのxに対して不等式6f(x)6が成立するような点(a,b)の範囲を図示せよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

三角関数方程式・不等式 置換グラフの概形、範囲評価

方針

u=cosx とおくと 1u1 上の2次関数 2u2+4au+b1 の値域条件に変わる。上に開く2次関数なので最大値は端点で決まり,最小値は頂点 u=a が区間内にあるかどうかで分かれる。端点条件から上限 b54a を作り,最小値条件を a1a1 に分け,最後に上下限が重なる範囲を図示する。

解答

u=cosx とおくと,1u1 であり,cos2x=2cos2x1 より f(x)=2u2+4au+b1 である。したがって,すべての x について 6f(x)6 が成り立つ条件は,すべての 1u1 について 62u2+4au+b16 が成り立つ条件と同じである。

まず上限を調べる。2u2+4au+b1 は上に開く2次関数なので,区間 [1,1] での最大値は端点でとる。よって 2+4a+b16,24a+b16 である。これは b54a,b5+4a と同値であり,まとめて b54a である。

次に下限を調べる。頂点は u=a である。a1 のとき,頂点が区間内にあるので最小値は 2a24a2+b1=b12a2 である。したがって b12a26 より b5+2a2 を得る。

一方,a1 のとき,頂点は区間外にあるので最小値は端点の小さい方である。端点値は b+1+4a,b+14a であるから,小さい方は b+14a である。よって b+14a6 すなわち b4a7 である。

したがって求める範囲は a1,5+2a2b54a および 1a32,4a7b54a である。図示すると,a1 では下側が放物線 b=5+2a2,上側が折れ線 b=54a で囲まれる部分,1a3/2 では2本の折れ線 b=4a7b=54a に挟まれる部分である。境界はいずれも含む。

別解

解法2

方針

区間上の2次関数の最大値・最小値を、平方完成した式から直接書く。許されるbの上下限が逆転しない条件まで含め、(a,b)平面上の領域を構成する。

解答

u=cosxとおくとf(x)=q(u)=2(u+a)2+b12a2,1u1.最大値は凸関数の端点で生じ、maxq=b+1+4a.よってmaxq6b54aと同値である。

最小値は、頂点aが区間内にあるかで分かれる。minq={b12a2(a1),b+14a(a1).したがってminq6からb{5+2a2(a1),4a7(a1)を得る。上下限が両立する範囲を調べると、後半では4a754aよりa3/2である。結論は{a1,5+2a2b54a,1a32,4a7b54a.

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安時間は18分から22分。三角関数の問題に見えるが,u=cosx によって区間上の2次関数の最大最小問題へ変わる。最大値は端点だけでよい一方,最小値は頂点が [1,1] に入るかどうかで条件が変わる。図示では a=1 で下側境界が放物線から直線へ切り替わり,a=3/2 で領域が終わることを明確にしたい。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式も併記している。

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出典: 京都大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。