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京都大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第1問

f(x)=x3+ax2+bx+cが次の3条件を満たしているとする.

(1) limx1f(x)x3x=1

(2) 曲線y=f(x)x=0における接線の傾きは負である.

(3) 2点(0,f(0))(1,f(1))を通る直線をlとする.
曲線y=f(x)と直線lで囲まれる図形のうち,0x1の部分の面積は34である.

このとき,abcの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安15

関数微分積分 極限計算面積計算文字消去

方針

極限条件から f(1)=0, f(1)=2 を得る。接線条件で係数の範囲を絞ると、曲線と弦の上下関係が区間全体で確定するため、絶対値を外して面積を計算する。

解答

(1) 分母は x=1 で0になるので、極限が有限であるには f(1)=0 が必要である。またlimx1f(x)x3x=f(1)31=1より f(1)=2 である。したがって1+a+b+c=0,3+2a+b=2.これより b=12a, c=a を得る。(2)

x=0 における接線の傾きは f(0)=b だから、条件(2)より a>1/2 である。

(3)

l(0,a),(1,0) を通るので y=a(1x) である。曲線との差はf(x)a(1x)=x(x1)(x+a+1).0x1 かつ a>1/2 より、この差は0以下である。よって面積は01{a(1x)f(x)}dx=01x(1x)(x+a+1)dx=112+a+16=2a+312.これが 3/4 だから 2a+3=9、従ってa=3,b=7,c=3.

別解

解法2

方針

分母x3xとの差を取る。極限が1である条件を「差がx=1で2重零点をもつ」と読み替え、3次式を1変数で表示して接線・面積条件を処理する。

解答

(1)
(1)h(x)=f(x)(x3x)=ax2+(b+1)x+cとおく。条件(1)はlimx1h(x)x3x=0を意味する。分母はx=1で1次の零点をもつので、2次式hx=1で少なくとも2重の零点をもつ。よってh(x)=a(x1)2.したがってf(x)=x3x+a(x1)2,b=12a,c=a.(2) (2) f(0)=b<0からa>1/2である。

(3) (3) 端点を結ぶ直線はl(x)=a(1x)で、l(x)f(x)=x(1x)(x+a+1).0x1a>1/2では右辺は非負だから、面積条件は34=01x(1x)(x+a+1)dx=112+a+16=2a+312.ゆえにa=3,b=7,c=3.

総評

極限、接線、面積を順に結ぶ標準上位問題で目安は15分。面積を計算する前に因数分解で曲線と弦の上下を確定することが主な採点点である。 方針だけでなく、条件を使う箇所、途中式、等号・境界の判定まで答案に明記することが安定得点につながる。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式も併記している。

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出典: 京都大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。