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京都大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

四面体OABCの辺OA上に点P,辺AB上に点Q,辺BC上に点R,辺CO上に点Sをとる.
これらの4点をこの順序で結んで得られる図形が平行四辺形となるとき,
この平行四辺形PQRSの2つの対角線の交点は2つの線分ACOBのそれぞれの中点を結ぶ線分上にあることを示せ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

ベクトル ベクトル成分計算図形的解釈、計算整理

方針

四面体の1頂点 O を原点にして、A,B,C の位置ベクトルを基準にする。各辺上の点 P,Q,R,S を1つずつパラメータ表示し、平行四辺形の条件を「対角線の中点が一致する」こと、すなわち P+R=Q+S として係数比較する。最後に対角線の交点を、線分 OB の中点と線分 AC の中点の内分点として表す。

解答

O を原点とし、OA=a,OB=b,OC=cとおく。四面体であるから、a,b,c は同一平面上にない3つの方向を表し、係数比較ができる。

P,Q,R,S はそれぞれ辺 OA,AB,BC,CO 上にあるので、適当な実数 s,t,u,v を用いて 0s,t,u,v1 かつ OP=sa, OQ=(1t)a+tb, OR=(1u)b+uc, OS=(1v)c と書ける。 PQRS が平行四辺形であるから、その2本の対角線 PRQS は互いに中点で交わる。したがってOP+OR=OQ+OSである。これに上の表示を代入すると sa+(1u)b+uc=(1t)a+tb+(1v)c である。a,b,c の係数を比較して s=1t,1u=t,u=1v を得る。特に、最初の2式から s=u である。

対角線の交点を X とする。XPR の中点でもあるからOX=12(OP+OR)である。u=s を用いると OX=12{sa+(1s)b+sc} =(1s)b2+sa+c2 である。

ここで b/2 は線分 OB の中点の位置ベクトルであり、(a+c)/2 は線分 AC の中点の位置ベクトルである。また 0s1 なので、上の式は X がこの2つの中点を結ぶ線分上の点であることを示している。よって題意は示された。

別解

解法2

方針

各辺上の内分比を置き、平行四辺形の2組の平行条件をベクトル差で比較する。4つの比が1つのパラメータにまとまることから、中心を2つの中点の内分点として表す。

解答

P,Q,R,S が辺を進む割合をそれぞれ p,q,r,s とし、OP=pa,OQ=(1q)a+qb,OR=(1r)b+rc,OS=(1s)cとおく。ただし 0p,q,r,s1 である。

平行四辺形の向かい合う辺は平行で長さも等しいからPQ=SR,QR=PS.第1式の a,b,c の係数を比較すると1qp=0,q=1r,r=1s.特にp=r.対角線の交点 XPR の中点なのでOX=12{OP+OR}=12{pa+(1p)b+pc}=(1p)b2+pa+c2.b/2OB の中点、(a+c)/2AC の中点である。0p1 だから、X はこの2中点を結ぶ線分上にある。

総評

空間図形をベクトルの係数比較で処理する問題で、想定時間は18分程度。平行四辺形の条件を辺の平行ではなく「対角線の中点一致」として使うと、式が一気に整理される。各点のパラメータを辺上にある形で正しく置くこと、最後に b/2(a+c)/2 が何の中点かを言葉で戻すことが重要である。証明問題なので、内分係数 s0 から 1 の範囲にあることも明記しておきたい。

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出典: 京都大学 1998年度 前期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。