方針
2点を P(p,p2), Q(q,q2) と置き、p<q としてよい。弦 PQ の方程式を出すと、放物線との差が (x−p)(q−x) になり、囲まれる面積は端点差 q−p だけで決まる。面積が1であることから q−p=36 を固定し、中点 R(X,Y) について Y−X2=(q−p)2/4 を計算すれば軌跡の方程式が得られる。
解答
2点を P(p,p2),Q(q,q2) とおく。2点の順序を入れ替えても線分 PQ は同じなので、p<q としてよい。
直線 PQ の傾きは q−pq2−p2=p+q である。よって直線 PQ は y−p2=(p+q)(x−p) すなわち y=(p+q)x−pq である。 p<x<q では、直線 PQ は放物線 y=x2 より上にある。実際、差は (p+q)x−pq−x2=−(x2−(p+q)x+pq)=(x−p)(q−x) であり、これは p<x<q で正である。したがって囲まれる部分の面積は∫pq{(p+q)x−pq−x2}dx=∫pq(x−p)(q−x)dxである。ここで u=x−p とおくと、0≦u≦q−p であり∫pq(x−p)(q−x)dx=∫0q−pu{(q−p)−u}du=[2(q−p)u2−3u3]0q−p=6(q−p)3となる。これが常に1であるから 6(q−p)3=1 すなわち q−p=36 である。
中点 R の座標を (X,Y) とすると X=2p+q,Y=2p2+q2 である。ここで 2p2+q2=(2p+q)2+4(q−p)2 だから Y=X2+4(q−p)2 である。q−p=36 を代入して Y=X2+4(36)2=X2+4336 を得る。したがって求める図形の方程式は y=x2+4336 である。
別解
解法2
方針
中点の横座標 X と弦の端点間隔 d を最初に導入する。弦と放物線の差が、中心 X に関して対称な二次式 d2/4−u2 になるので、面積と中点の高さを同じ2変数で一度に計算する。
解答
中点 R の x 座標を X、2点の横座標の差を d>0 とするとP=(X−2d,(X−2d)2),Q=(X+2d,(X+2d)2).x=X+u と置けば、弦 PQ と放物線の縦の差は4d2−u2(−2d≦u≦2d)である。従って面積は∫−d/2d/2(4d2−u2)du=6d3.これが1だから d=36 である。
中点の y 座標を Y とするとY=2(X−d/2)2+(X+d/2)2=X2+4d2.よって軌跡はy=x2+4336である。任意の実数 X に対して上の P,Q を取れるので、方程式上の全ての点が実現する。
総評
難度5、計算量5。放物線の弦で切り取る面積が端点差の3乗に比例することを、その場で積分して確認する問題である。想定時間は15分程度。弦の式を出した後、直線と放物線の差を (x−p)(q−x) に因数分解できると計算が安定する。軌跡では、p+q は自由に動くが q−p は面積条件で固定される、という役割分担を意識したい。最後の定数は (36)2/4=336/4 であり、平方と立方根の整理ミスに注意する。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。
冊子PDFで見る京大の積分の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 1999年度 前期・後期 文系・理系 第2/1問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。