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京都大学 2000年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第4問

関数f(x)=x3+ax2+bx+cは次の条件(イ),(ロ)を満たしている.

(イ) y=f(x)のグラフは,点(0,1)に関して点対称である.

(ロ) y=f(x)は相異なる2つの極値をもち,2つの極値の差の絶対値は4に等しい.

このとき

(1) y=f(x)のグラフはx軸と相異なる3点で交わることを示せ.

(2) (1)における3点のx座標をαβγ(ただしα<β<γとする)とおくとき,
f(βγ2)>2を示せ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

関数微分 対称性の利用微分による最大最小、解と係数の関係

方針

点対称条件から偶数次項と定数項を決める。極値差から残る係数を決定して f(x)=x33x+1 とし、増減と解の和を用いる。

解答

(0,1) に関して点対称であるからf(x)+f(x)=2がすべての x で成り立つ。従って2ax2+2c=2よりa=0,c=1.よって f(x)=x3+bx+1 である。

相異なる二つの極値をもつので b<0 である。s=b3>0とおくと、極値をとる点は x=±s であり、b=3s2 だからf(s)=1+2s3,f(s)=12s3.極値の差が4なので4s3=4.従って s=1, b=3 でありf(x)=x33x+1と決まる。

(1) f(1)=3>0,f(1)=1<0.また xf(x)xf(x) である。さらに f(,1),(1,1),(1,)でそれぞれ単調であるから、各区間にちょうど一つずつ零点をもつ。従ってグラフは x 軸と相異なる3点で交わる。

(2) 三つの零点を α<β<γ とする。x2 の係数が0なので、解と係数の関係よりα+β+γ=0.従ってβγ2=α2.またf(2)=1<0,f(1)=3>0より 2<α<1 である。f(α)=0 からα3=3α1なのでf(α2)=α383α2+1=789α8>2,最後は α<1 を用いた。ゆえにf(βγ2)>2である。

別解

解法2(根の区間と単調性)

方針

点対称条件と極値差から f(x)=x33x+1 を決める。
(2)では根の関係から評価点を α/2 と直し、
α の粗い範囲と f の単調性だけで 2 より大きいことを示す。

解答

(1)
(0,1) に関する点対称性はf(x)1={f(x)1}を意味する。従って a=0, c=1 でありf(x)=x3+bx+1.相異なる2極値をもつため b<0 である。
b=3r2 (r>0) とおくと極値点は x=±r で、極値の差はf(r)f(r)=4r3.これが4だから r=1、従ってf(x)=x33x+1.f(2)=1,f(1)=3,f(1)=1,f(2)=3より、中間値の定理から3つの区間
(2,1),(1,1),(1,2) に各1根をもち、3次式なのでこれらが
相異なる3根のすべてである。

(2)
根を α<β<γ とすると、x2 の係数が0なのでα+β+γ=0,βγ2=α2.上で 2<α<1 を得たから1<α2<12.f(x)=3(x21)<0 なので f(1,1) で狭義単調減少する。
従ってf(α2)>f(12)=18+32+1=198>2.これが求める不等式である。

総評

難度6、計算量5。点対称条件と極値差だけで関数を一意に決めた後、最小の零点の粗い範囲 ((-2,-1)) が第(2)問に十分である。 答案では結論だけでなく、等号・端点・定義域を明示し、各変形の根拠が追える構成にした。 標準解答と独立した別解を併記し、必要性・十分性、端点、等号条件を確認した。積分・総和・極限は独立行に置き、主要な分数は表示サイズで組版した。

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出典: 京都大学 2000年度 後期 文系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。