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京都大学 1999年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

αを正の定数として,数列anbn (n1)を次の式で定める.

2an+1=α(3an2+2anbnbn2an+bn)

2bn+1=α(an22anbnbn2an+bn)

a1=b1=1

(1) a2b2a3b3a4b4を求めよ.

(2) a2n+1a2nを求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

数列数と式 漸化式の変形数学的帰納法対称性の利用

方針

un=an+bn と差 vn=anbn を導入する。漸化式から偶数番では u=0、奇数番では v=0 が交互に成り立つことを示し、値と比を求める。

解答

(1) un=an+bn,vn=anbnとおく。二つの漸化式を加減するとun+1=αvn(un1),vn+1=αun(un+vn)を得る。初項はu1=2,v1=0である。

従ってu2=0,v2=4α,なのでa2=2α,b2=2α.次にu3=4α2,v3=0,従ってa3=b3=2α2.さらにu4=0,v4=16α5,従ってa4=8α5,b4=8α5.(2) 一般に u2n=0 なら v2n+1=0、また v2n+1=0 なら u2n+2=0 である。初期値から数学的帰納法によりu2n=0,v2n+1=0がすべての n1 で成り立つ。特にb2n=a2n.これを an+1 の漸化式に代入すると2a2n+1=α{3a2n22a2n2a2n2a2na2n}=2αa2n.従ってa2n+1a2n=α.α>0 で初期値から各 a2n0 なので、この比は常に定義される。

別解

解法2

方針

数列が「a=b の状態」と「a=b の状態」を交互に移ることを元の漸化式へ直接代入して示す。和差の一般式を作らず、2状態の遷移だけから初期値と比を求める。

解答

(1)
元の漸化式へ a1=b1=1 を直接代入してa2=2α,b2=2α.一般に a=A,b=A を代入すると次の項はa=αA,b=αA,また a=b=C を代入するとa=2αC2,b=2αC2.従ってa3=b3=2α2,a4=8α5,b4=8α5.(2)
上の2状態の遷移により、全ての n1b2n=a2n,a2n+1=b2n+1が帰納的に成り立つ。特に a2n=A と置いた直後はa2n+1=αA.従ってa2n+1a2n=α.α>0 かつ初期値から各偶数項は0でないため、この比は常に定義される。

総評

難度7、計算量7。複雑な二変数漸化式は和と差で交互に一方が0になる構造をもつ。第(2)問では閉じた一般項を求める必要はない。 答案では条件の必要性・十分性、端点または等号成立条件まで明記した。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。

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出典: 京都大学 1999年度 後期 理系 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。