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京都大学 2002年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第6問

閉区間 [π2,π2] で定義された関数 f(x)f(x)+π/2π/2sin(xy)f(y)dy=x+1(π2xπ2)を満たしている.f(x) を求めよ.

ただし,sin(xy)f(y)sin(xy)f(y) の積を表す.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安17

積分関数 三角比の利用文字消去定積分評価

方針

sin(xy)=sinxcosycosxsiny と展開し、積分全体を二つの定数 A,B で表す。得られた f=x+1Asinx+Bcosx をA,Bの定義へ戻して2元一次方程式を解く。

解答

A=π/2π/2cosyf(y)dy,B=π/2π/2sinyf(y)dyとおく。加法定理により与式はf(x)=x+1Asinx+Bcosxとなる。これを A,B の定義へ代入する。区間の対称性とπ/2π/2cos2ydy=π/2π/2sin2ydy=π2を用いるとA=2+π2B,B=2π2A.これを解いてA=4(2+π)4+π2,B=4(2π)4+π2.したがってf(x)=x+14(2+π)4+π2sinx+4(2π)4+π2cosx.この式から得られる A,B は上の連立方程式を満たすので、元の積分方程式への代入により実際に成立する。

別解

解法2

方針

積分項を I(x) と置くと、核の性質から I=I である。
元の式と合わせて f+f=x+1 という微分方程式を得る。
その一般形を元の積分方程式へ戻し、sinx,cosx の係数を比較して
2定数を決める。

解答

I(x)=π/2π/2sin(xy)f(y)dyとおく。積分記号の下で2回微分すると I(x)=I(x) である。
元の式 f+I=x+1 を2回微分してfI=0.I=x+1f を代入すればf+f=x+1.よってf(x)=x+1+Ccosx+Dsinxと書ける。

加法定理で積分項を計算すると、元の方程式に適合する条件はC=2+π2D,D=2π2C.これを解いてC=4(2π)4+π2,D=4(2+π)4+π2.したがってf(x)=x+14(2+π)4+π2sinx+4(2π)4+π2cosx.

総評

難度は10段階中6、計算量は6。目安時間は17分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。

積分核は sinx,cosx の2次元空間しか生成しない。定数 A,B の定義へ候補を戻して連立方程式を解き、元の積分方程式への代入可能性も確認する。

採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。

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出典: 京都大学 2002年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。