方針
2つの対称式から αβ+βγ+γα=0 を導き,3数を3次方程式の根とみる。3つの立方根の配置から正三角形と結論する。
解答
条件 α+β+γ=0 を2乗するとα2+β2+γ2+2(αβ+βγ+γα)=0である。さらに条件より α2+β2+γ2=0 なので αβ+βγ+γα=0 を得る。
したがって,α,β,γ を3解にもつ3次方程式は (z−α)(z−β)(z−γ)=0 であり,展開するとz3−(α+β+γ)z2+(αβ+βγ+γα)z−αβγ=0だから z3−αβγ=0 となる。
ここで αβγ=0 であることを確認する。もし例えば γ=0 なら,α+β=0 であり,さらに α2+β2=0 である。β=−α を代入すると 2α2=0 より α=0,したがって β=0 となる。これは3つの複素数が相異なることに反する。よって αβγ=0 である。 ρ を ρ3=αβγ を満たす1つの複素数とする。また ω=2−1+3i とおくと,ω3=1,1+ω+ω2=0 である。方程式 z3=αβγ の3つの解は ρ,ρω,ρω2 である。
これは,複素平面上で原点からの距離が等しく,偏角が120度ずつ異なる3点である。したがって3点 α,β,γ を結んで得られる三角形は正三角形である。
別解
解法2
方針
γ=−(α+β) を代入し,z=βα が z2+z+1=0 を満たすことを用いて,3点の配置を直接決める。
解答
γ=−(α+β) とおく。上で確認したように β=0 である。条件 α2+β2+γ2=0 は α2+β2+(α+β)2=0 すなわち α2+αβ+β2=0 と同値である。z=βα とおくと z2+z+1=0 であるから z=ω,ω2 のいずれかである。例えば α=ωβ なら γ=−(1+ω)β=ω2β であり,3点は β,ωβ,ω2β である。よってやはり正三角形である。
総評
難度6、計算量5。対称式から3次方程式へ戻し、3つの立方根の配置を読む複素数平面の問題で、目安は18分程度である。α+β+γ=0 と α2+β2+γ2=0 から αβ+βγ+γα=0 を導くのが第一の山である。αβγ=0 を確認しないと、立方根の議論に穴が残る。解法2のように1つを消去して z2+z+1=0 にする方法もあり、こちらは正三角形の向きがより直接見える。
冊子PDFで見る京大の複素数平面の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2005年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。