方針
まず x≦0 側の放物線を,頂点と原点を通る条件から式に直す。原点に関する点対称性は f(−x)=−f(x) を意味するので,x≧0 側の式も決まる。次に x=−1 での接線を求め,左側では接点 x=−1,右側では接線と右側の放物線の交点 x=1+2 までで囲まれることを確認する。面積は [−1,0] と [0,1+2] に分けて積分する。
解答
x≦0 の部分の放物線は,頂点が (−21,41) であるから y=a(x+21)2+41 と書ける。原点を通るので 0=a⋅41+41 より a=−1 である。したがって f(x)=−(x+21)2+41=−x2−x(x≦0) である。
グラフは原点に関して点対称だから,f(−x)=−f(x) である。x≧0 のとき −x≦0 なので f(x)=−f(−x)=−{−(−x)2−(−x)}=x2−x である。 x=−1 では f(−1)=0,f′(x)=−2x−1(x<0) より f′(−1)=1 である。したがって接線は y=x+1 である。
左側では x+1−(−x2−x)=(x+1)2 であり,x=−1 で接して x=0 まで囲まれる。右側では接線と y=x2−x の交点を求めると x+1=x2−x すなわち x2−2x−1=0 である。x≧0 の交点は x=1+2 である。よって求める面積 S はS=∫−10{x+1−(−x2−x)}dx+∫01+2{x+1−(x2−x)}dxである。
第1項は ∫−10(x+1)2dx=31 である。第2項は,a=1+2 とおくと∫0a(−x2+2x+1)dx=[−3x3+x2+x]0a=−3a3+a2+aである。a2=3+22,a3=7+52 より −3a3+a2+a=35+42 である。したがって S=31+35+42=2+342 である。求める面積は 2+342 である。
総評
点対称性から右側の式を作るところが最初の山である。目安は20分程度。左側は接線が x=−1 で接し,右側は別の交点 1+2 まで進むため,積分区間を1本にまとめない方が安全である。面積計算では接線が上,放物線が下になることを差で確認してから積分すると符号ミスを防げる。
冊子PDFで見る京大の関数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2006年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。